最近になってたくさんのCMがテレビでも毎日のように流れているため、「スイッチOTC」がどんどん市場に出てきているのを皆さんもお気づきかと思います。薬剤師ならぜひしっかりと知っておきたいところです。今回はスイッチOTCについて復習しましょう。
そもそもスイッチOTCとはどんなもの?
定義については基礎の「き」なので今更確認するまでもないでしょうが、一応復習すると、「医療機関で処方される医療用医薬品のうち、副作用などの危険性が少なく、安全性が確認された成分をOTC医薬品に転用した医薬品」になります。
ちなみに、対立概念としては、「ダイレクトOTC」になり、これは、「国内で医療用医薬品としての使用実績がない新しい有効成分を、直接OTCとして販売する医薬品」になります。有名な成分としては、ミノキシジルやオルリスタットなどがダイレクトOTCになります。スイッチOTCとは異なり、医療現場での使用実績がないため、4~8年の市販後調査が必須とされています。
これに対して、スイッチOTCの場合には3年と短い期間となっています。それだけ医療現場でこれまで使われていたということは説得力があるということでしょう。スイッチOTCについて患者さんに聞かれた場合にはこういった説明を付け加えるとより安心感がわくと思います。
スイッチOTCに関わる薬剤師は多忙?
最近増えてきたこともあり、売れ筋の成分が存在しています。具体的には、ロキソプロフェン、フェキソフェナジン、ファモチジンなどが該当します。医療現場でもよく処方されてきた成分ばかりですので、医療費削減やセルフメディケーション促進につながることが期待されています。
最近では、ラベプラゾールやランソプラゾールといった胃酸の出すぎをファモチジンよりも強力に抑える成分のスイッチOTCも登場してきて、実際現場にいると実感することですが、購入する方も増えてきています。その多くが薬剤師にしか扱えない要指導医薬品や第一類医薬品になるため、長時間薬剤師を配置することができる調剤併設のドラッグストアでは販売強化されていて、実際患者さんもいつでもスムーズに購入できるのでwin-winと言えます。調剤併設のドラッグストアで働いている方は、調剤に従事している中、購入で呼ばれて行かなければならないといった大変忙しい状況を経験するとは思いますが、ポジティブにとらえるなら、スイッチOTCの知識も自然と身に付くため、むしろキャリア的には有利ではないかと考えます。
スイッチOTCのちょっと面白い特徴と理由とは?
スイッチOTCの場合にはそのネーミングにとても面白い特徴があります。成分名ではなく商品名でもちろん販売されるわけですが、一般の方にはもちろんどれがスイッチOTCかどうか簡単には分かるはずがありません。購入者の方もすっと理解することができる配慮というものがなされています。
なぜ理解してもらうことが必要かと言うと、スイッチOTCを購入することで、新しい医療費控除であるセルフメディケーション税制の税控除の対象となるからです(なお、最近ではスイッチOTC以外でも適用できる医薬品も出てきましたが、控除を受けられる医薬品の大半がスイッチOTCであることは変わりません)。通常の医療費控除の場合には原則年間10万円を超えるという割と高いハードルがあります。病院に通院するなどの方でなければそうそう受けることができないものでした。セルフメディケーション税制の登場によりそのハードルが一気に下がったと言えます。そのため、スイッチOTCとすぐに理解できる工夫が必要となりました。もちろん、購入時のレシートに「セルフメディケーション税制の対象である」旨の説明は書いてあるものの、購入前にも分かりやすくする工夫がなされています。
スイッチOTCの中で有名なものには、「医療用医薬品の商品名+S(スイッチのS)」とついているものがあります。これを見ればスイッチOTCと一目で分かります。意外と薬剤師の中にも、このSについては知らなかったという方も少なくないのでぜひ覚えておいてください。ほかにもOTCのネーミングには一般の方でも分かるような工夫はされていますので、ぜひ自分でも見てみてください。
ぜひスイッチOTCを積極的に販売することができる薬剤師を目指してください。
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