今回は管理栄養士からみた薬剤師像を紹介します。
薬剤師も栄養の知識はある程度持っているので、知識の面では少し被る部分もあります。
近年では、病院での栄養チームのコラボや薬局での食事指導のコラボなどが見られます。
今後、超高齢社会へ突入する中で、薬剤師と管理栄養士はどのように連携していくべきでしょうか。
三人の管理栄養士(A、B、C*敬称略)にイメージを聞きました。

管理栄養士は色々なところに!

今のお仕事内容などをまずは教えてください。

Aさん)私は国立大学附属病院に勤めています。
病院内の栄養サポートチームのリーダーをしたり、入院患者さん向けメニュー作成や、歯が弱い高齢者でも食べられるようにする調理法開発を担当しています。

Bさん)私は病院や薬局近くの薬膳レストランに勤務しています。
普段は副店長としての店舗管理の他、新規メニューの開発に従事しています。

Cさん)私は調剤薬局に勤めていますので、薬剤師さんとは一番接点があります。
薬剤師と管理栄養士がコラボして、患者さんごとに相応しい栄養指導法を考案したり、患者さん向けの料理教室を企画したりしています。

管理栄養士としての変わった体験などはありますか。

Aさん)以前は保育園勤務で、子供さんへのお昼ご飯メニューを作っていました。
病院に転職してみて感じたことは、子供の患者さん向けの適切なメニュー作成がやや遅れているなということでした。
病気で気が滅入っている状態の子供さんに、食べて元気になろうという気を起こさせるような、栄養豊富で魅力的なメニューを作ろうと強く感じました。

Bさん)うちのレストランの近くには病院と薬局がいくつか存在しています。
よくそこで働くスタッフの方も来ますが、意外だったのは薬膳料理を初めて食べて感激される方が多い点です。
医療系の人ほど健康に良い料理や薬膳を食べないのかと斬新でした。

Cさん)私も似たことを実感したことがあります。
実際、うちの薬局で健康になるための料理教室を開くと、薬局のスタッフや近所の病院のスタッフの方も多く参加されます。
医療系は多忙なこともあり簡単な食事で済ませてしまうことも一因でしょうが、自身の食には疎いということを感じます。[/char]

薬剤師と連携できそう!?

薬剤師のイメージって何ですか?

Aさん)栄養チームで活動している中で、薬剤師さんが一番広い知識を持っていると感じます。
医師、看護師、管理栄養士などどの職種ともそれなりにお話できることは実はすごいことです。
ですので、医療の中で一番適応能力が高いというイメージです。

Bさん)スタッフの中に薬剤師さんも数名いらっしゃいますが、薬膳の「薬」の方から語るようなイメージです。
薬膳の「膳」の方向から考える管理栄養士とはお互い逆の向きから考えられるので、相性がいいような気がします。
薬膳をやっている薬剤師さんは実は少ないので、薬のプロとしてどんどん参入してきて欲しいです。

Cさん)調剤薬局では毎日薬剤師さんと仕事をしていますが、調剤室にこもりがちなイメージです。
管理栄養士が栄養指導している時に隣にいて、薬剤師と管理栄養士が同時に指導したほうが違った視点からの患者さんへのアドバイスができると思います。

管理栄養士と薬剤師の連携に期待!

健康を維持する、また病気を治すのに栄養の正確な理解とそれに基づく正しい摂取は大事なポイントです。
また、高齢者や子供では身体の代謝が成人のそれとは違っているので、求められる栄養素が変わるのは当然です。
管理栄養士との積極的な連携によって、薬と栄養という「口から摂取するもの」に関しての手厚いケアができるようになると思います。