液状絆創膏であるコロスキンはホータイのいらない絆創膏として知られています。
傷口に塗った後乾いてしまえば水でははがれないという非常に便利なもので、発想としては画期的なものと言えます。
特に炊事や洗濯などの水仕事を頻繁にしなければいけない主婦層に人気な商品でもあります。
今回はコロスキンの歴史と意外な事実を紹介します。
コロスキンの正確な出生については実はいまだに謎!?
現在までコロスキンを製造している株式会社東京甲子社の始まりは、1924年に、卸業を営んでいた中西武商店とメーカー数社が結成した親睦会「甲子会」だとされています。
その後、甲子会に参加していた数社によって東京甲子社が誕生したと伝えられています。
名前の由来については、傷口に塗ると耐水性の皮膜を形成する成分であるコロジオンの「コロ」と皮の英語である「スキン」からきたという説と、「殺す菌」からきたという説がありますが、前者の説を東京甲子社は採用しているようです。
現在までに、東京甲子社はコロスキンの効果のミクロレベルでの理解をすすめるべく、基礎研究解析の場である大学とのコロスキンの研究もおこなってきていています。
電子顕微鏡による解析の結果、表面はとても滑らかで、かつ細孔は観察されず、微生物が侵入できない性質の膜が形成されるということがわかってきました。
傷口の化膿を防ぐという意味でも優れた商品であることがわかります。
ただ裏を返すと、怪我した直後でまだ血が出ている状態で使用してしまうと、白血球が傷口に到達するのを妨げてしまい、かつ、傷口にいる細菌が膜により閉じ込められるので膜内で化膿してしまう危険性があることもわかります。
ですので、傷口を清潔にし、血がとまった状態で使用するのがベストな使い方と言えます。
意外な使い方もされている!?
コロスキンは宣伝活動も盛んで、テレビだけでなく、広告を側面に貼付けたバスを利用したりしています。
今でもそのバスが走っているのを見かける事もあります。
しかし、コロスキンが広まった最も大きい理由は、愛用者間で如何にはがれにくくするかの議論がなされたことでした。
通常は2~3日くらいではがれてしまいますが、これをもっと延ばすことができるような方法(例えば、できるだけ薄めに塗ることで、コロスキンの膜と怪我の間への水や空気の侵入を防止したり、乾いた後、その上からさらに二重に塗ることではがれにくくするといった方法など)が色々と考えだされ、これが口コミで広がった事で、コロスキンの愛用者が増えていきました。
余談ですが、プロ野球選手が指の爪割れ予防にマニキュアをつけたりしますが、今ではコロスキンを使用することが多いのだそうです。
元メジャーリーガー野茂英雄投手も愛用者だったとのことです。
また、台湾の野球選手が指の怪我をした時に、コロスキンは普通の絆創膏と違って使い勝手がとても良いと大好評だと台湾のニュースで取り上げられたこともありました。
台湾の大きな病院でもコロスキンは普通に売られているのだそうです。
国際的にも活躍しているコロスキンは今後も目が離せませんね。是非知っておいてください。