調剤の空き時間に勉強をしたい、また、患者さんから質問を受けたときになるべくすぐに答えたい、そういう思いを持つ方が多いことと思います。
今回はプラスアルファで置いておきたい書籍集を紹介します。
基本となる書籍集に少しプラスしたい書籍集
治療薬をまとめた書籍や調剤についての書籍にプラスしたいもの
「新 小児薬用量(診断と治療社)」
小児の患者さんへの薬については特に注意が必要です。
通常、処方医が把握していますが、小児薬用量の計算を医師任せにせず、薬剤師としても日頃からきちんと把握するようにしておきたいものです。
この本はポケットサイズの本なので本棚でも場所を選びませんし、各薬剤師の個人の白衣ポケットに入るサイズでもありますので便利です。
年齢・体重別の投与量が一目で分かる表形式なので見た瞬間に理解できます。
「実践 妊婦と薬(じほう)」
妊婦さんへの薬の投与も慎重を擁するものです。
妊娠と薬剤の基本知識はもちろん、薬剤使用のポイントまで網羅されています。
薬剤危険度が点数表示されていたり、その点数の根拠もきちんと説明さえています。
また、服用前・服用後の対応例も豊富です。
「薬局・薬剤師のための調剤事故防止マニュアル(薬事日報社)」
調剤によるミスや事故はあらかじめ意識しているかどうかが重要だと言われています。
また、薬局が医療提供施設と位置づけられるようになって以来、安全管理体制の整備が義務化されました。
調剤事故防止対策が具体例を踏まえつつわかりやすく説明されています。
常日頃から目を通しておくといいでしょう。
「薬効別服薬指導マニュアル(じほう)」
適切な服薬指導法を確認しましょう。
薬効群ごとに、服薬指導の際に必要な情報を患者向けと薬剤師向けと分けてあるので便利です。
副作用で患者さんに確認すべき症状と対策などもしっかりとまとまっているので、実務実習にも向いています。
さらに一歩先の知識を身につけるための書籍集
「重篤副作用疾患別対応マニュアル(日本医薬情報センター)」
厚生労働省の重篤副作用疾患総合対策事業として作成されたもので、厚生労働省と医薬品医療機器総合機構のホームページで公表されたマニュアルを冊子化したものです。
つまりこれ一冊で、国が認めた副作用マニュアルをすべて網羅できます。
「薬の相互作用としくみ(日経BP社)」
薬の組み合わせは数万以上ですので全てを覚えるのは不可能です。
この書籍では、薬理学・分子生物学の最新知見から相互作用を説明しており、暗記に頼るのではなく、メカニズムを考えながら相互作用を理解できるような力をつけることを目的にしています。
特に薬の副作用や相互作用に関しては、医師は把握しきれてない部分が多い領域ですので、薬剤師が積極的に把握しておくことで、より医師からも患者さんからも信頼されるようになれると思います。
加えて、今後、検査値が記載された処方箋が増えてくると予想される時流の中、検査値やバイタルサインの知識も次世代の臨床薬剤師としてはもっているべきです。
「臨床検査データブック(医学書院)」
図表や写真が豊富で理解しやすいです。
「薬剤師のためのバイタルサイン(南山堂)」
これ一冊でバイタルサインの基本をマスターできます。
上記の二冊から効率的に知識を吸収しましょう。