今回は外科医から見た薬剤師像を紹介したいと思います。
よくドラマで描かれる医師像の代表格ですので、一般的には医師の中で一番印象が強いですが、薬剤師にとってみるとあまり接点がなく身近ではないかもしれません。
逆に外科医からはどう見られているのでしょうか。
三人の外科医(A、B、C *敬称略)にイメージを聞きました。
外科医は手術以外に何をしているの?
先生方のお仕事内容を教えてください。
Aさん)私は消化器外科を専門としています。
うちの病院では消化器系は手術が多いという印象です。
普段は手術をメインとした生活です。
Bさん)私は脳神経外科が専門です。
もちろん手術が入れば行いますが、普段は術例報告をまとめたり、脳腫瘍のメカニズムの研究をしています。
基礎系講座の神経生理学研究室と共同研究もしています。
Cさん)私は小児外科が専門です。
手術はもちろん、普段は内科とのカンファレンスを行ったりします。
手術自体は他から比べ少ないかもしれません。
うちの病院では小児科は外科と内科にわかれていますが、各々が連携をとって治療にあたっています。
外科らしいエピソードなどはありますか?
Aさん)手術中も含めずっと立ちっぱなしのことが多いので一番体力が必要ってことですかね、それと一見外科医は独りで仕事しているというイメージかもしれませんが、実際の手術室の中では麻酔医、看護師、臨床工学士などでチームを作っているという感じです。
Bさん)ドラマと違って実は地味です。
それに最近では手術技術や器械の発達で、外科医一人では手術はできません。
腕の良い外科医ほどチーム感を大切にしている印象です。
Cさん)子供さんは大人よりも体力がなかったり、また臓器が未発達だったりするので、小児手術ではより素早く的確に手術することが求められます。
子供さんにとって手術はやはり怖いものというイメージが強いので、手術前後のフォローも大切な仕事です。
薬剤師が外科領域に貢献できるかも!?
薬剤師のイメージって何ですか?
Aさん)薬剤師が外科治療に関わる場合、手術で使用する一連の薬の種類や量がすべて適切な状態でそろっているかをチェックしてくれるというイメージですね。
この安心感は意外と重要で、外科医は手技だけに集中できますし、麻酔医も安心して力を発揮できているのではないでしょうか。
手術チームの中に薬剤師がいてもいいかもしれません。
麻酔医が不足している病院では特に重要だと思います。
Bさん)一部の病院では、薬剤師を手術準備室に配置し、薬のチェックをさせているところも実際にあると聞きました。
薬剤師は調剤室にこもっているというより、最近は病棟にいる薬剤師も多いですね。
Cさん)特にがん治療での話になりますが、昔は手術から薬物療法までのすべてを外科医が一括して行っていました。
最近はチーム医療で薬物治療は外科医以外の医師がやります。
しかしながら、薬の物質的性質を知っている医師は少ないです。
特に子供の場合は大切です。
薬剤師はこれからの外科治療に新しい視点を導入できるのではないでしょうか。
外科治療に関わる可能性!?
外科は手術が中心とはいえ、手術では麻酔や注射剤などを的確に使いこなさなければならない分野でもあります。
外科医・麻酔医の負担軽減のため、麻酔薬などの管理業務を行う病院薬剤師の事例もありますし、日本病院薬剤師会も調査報告を出しています。
現に、東京都立墨東病院の事例では、医師の業務負担が約1時間ほど軽減されたとの報告もあります。
「手術室の薬剤管理マニュアル(じほう)」という本も出ていますので、是非勉強してみてください。



