今回は歯科医からみた薬剤師像を紹介したいと思います。
今や歯科医院はコンビニの数よりも多く競争が激しいですが(*注)、そのような中で治療が進歩しています。
歯科で使われる薬の種類は少ないと思われがちですが、歯科で多用されている抗生剤と鎮痛剤の組み合わせなどを考慮してみると意外と複雑だったりします。
どのように薬剤師は関わっていけるのでしょうか。
三人の歯科医(A、B、C*敬称略)にイメージを聞きました。
*注:コンビニ店舗数:約52,000軒、歯科医院数:約69,000軒
日本フランチャイズチェーン協会のコンビニエンスストア統計調査月報(2014年調査)
歯科医の仕事内容って?
仕事内容を教えてください。
Aさん:私は大学病院の歯科口腔外科に勤務しています。
普段は患者さんの診療の合間に、口腔外科技術の開発研究に従事しています。
この科には外科医も少数いますが、大部分は歯科医です。
Bさん:私は小児歯科を専門にする歯科医院を開業しています。
少子化の流れもあって、競争が激しい歯科医院の中でも特に厳しい分野ですので、学会に参加したりして最新の知見を身につけるようにしています。
Cさん:私は矯正歯科医院に勤務しています。
歯並びを気にされる方はいつの時代でも一定数いらっしゃるので患者さんの数は常に一定です。
歯科医としての職人の腕が一番問われる分野かなと感じています。
歯科医ならではの話エピソードは?
Aさん:日本の歯科口腔外科の分野では医師免許か歯科医師免許があれば関われます。
昔ドイツに留学していた時があるのですが、ドイツでは歯科口腔外科に関わるためには医師免許と歯科医師免許の両方が必要だということを聞いて驚きました。
聞くとフランスでもそうで、アメリカでそんな動きになってきているみたいです。
日本の歯科医師もがんばらないと、と感じました。
Bさん:小児の大半は歯科医院は怖いと思っていて、治療中に泣き叫んだり、暴れたりすることがあります。
口の中を傷つけないように配慮するのが結構大変です。
時には親御さんを呼んで側でもらったりします。
Cさん:矯正歯科と審美歯科とを混同している場合があります。
簡単に説明すると、矯正歯科は矯正装置を使って歯や顎を動かすことで正しい歯の噛み合わせや歯並びへと導くのが目的で、審美歯科は見た目をきれいにするために歯を削ったりして歯の形や色を整えるのが目的です。
ただ、矯正歯科で矯正した後に、歯自体に問題がでてくるときには審美歯科治療が必要になることもあります。
薬剤師の積極的関与も重要となる!?
薬剤師のイメージは何ですか?
Aさん:以前、手術をした後に入院しながら抗菌剤治療をしていた患者さんがいらっしゃいました。
その患者さんは持病の腰痛を抱えていて、別の病院で鎮痛剤を処方されている方でしたが、抗菌剤と一緒に持ち込んだ鎮痛剤を飲もうとしたことがありました。
薬剤師さんが発見して飲み合わせが悪いことを患者さんに伝えて止めてくれた事例がありました。
絶対にいてほしい人材だと思っています。
Bさん:以前は医院で薬を渡していました。
小児歯科では実質親御さんに薬の説明をすることになることが多いのですが、親御さんは色々と質問してきます。
それで業務が多忙を極めたため、処方箋を出すようになってからは改善しました。
患者さんの服薬コンプライアンスも向上しました。
いなければ困りますね。
Cさん:矯正中の患者さんの中には薬が飲みにくくなったと言われる方もいます。
飲み方や剤形を工夫することになるのですが、そこは薬剤師の出番ではないでしょうか。
ですので、今後歯科医療で活躍するポテンシャルを秘めているというイメージです。
歯科医療でも活躍できそう!?
歯科医療においても薬物治療は避けては通れないです。
多く使用される抗生剤や鎮痛剤は種類が豊富で、使い分けが難しかったりします。
薬剤師が積極的に入り込んでいくべき分野ではないでしょうか。



