今回は、小児科医からみた薬剤師像を紹介したいと思います。
少子化の中、子供は大切な存在と考えられ、小児科医の責任もさらに増えてきました。
特に小児への薬の投与は慎重を極めます。
小児医療にどのように薬剤師は関わっていけるのでしょうか。
三人の小児科医(A、B、C*敬称略)にイメージを聞きました。

小児科医の特徴って?

先生方の仕事内容を教えてください。

Aさん)私は元々、血液内科医でした。
小児の白血病の患者さんを相手にすることが多かったのですが、小児医療の難しさを痛感しました。
きちんと勉強したくて、小児医療の門をたたきました。
普段は血液・腫瘍系を中心とした診療をメインにしております。

Bさん)私は医学部時代から小児科志望でした。
小児アレルギーを専門にしております。
うちの病院は他科との連携が活発で、共同研究したりもしています。

Cさん)私は消化器外科出身の小児外科医です。
うちの病院は小児科とは別に小児外科をおいており、小児科とも連携しながら小児専門の外科療法を扱っています。

小児医療で苦労したことはありますか?

Aさん)小児科の中でも、もちろん専門があります。
私は血液ですが、循環器やアレルギーや精神系まで扱う範囲は幅広いです。
大きな病院ならそれぞれを専門とする医師がいますが、小さな病院だとなかなか難しいです。
小児科医自体まだまだ少ない、といった問題もあります。

Bさん)小児の場合、ちょっとした痛みも我慢できなかったり、治療を頑に拒んだりするといった事も多いです。
本人だけでなく、その親御さんへのフォローも大事な治療の一貫だと思っています。

Cさん)小児外科は特に難しいです。
小児は成人と比べて臓器が未発達だったり、体力がなかったりするので普通の外科医よりもより繊細な技術が必要です。

薬剤師の積極的関与も重要となる!?

薬剤師のイメージって何ですか?

Aさん)粉薬を出した際に、子供さんが嫌がって飲んでくれなかったことがあります。
その薬は粉薬しかなくて大変困りました。
オブラートに包もうとかジュースに入れようとしたのですが、オブラートは口が乾いて、ジュースは味が変わってだめでした。
その時に、薬剤師さんがカプセルに入れてはどうかと提案してくれたのです。
もちろん多少効き目は変わるかもしれませんが、薬をスムーズに飲んでくれました。
今でもさすが薬のプロだなと思っています。

Bさん)小児の患者さんに、胃が重くて食べた後も気持ち悪いと言われ、食後に飲んでくださいと消化薬を処方したことがあります。
こちらとしては、ご飯を食べた後に消化薬を飲めば、すぐに楽になるだろうという発想でした。
でも少しも食べようとはしないし、食べないので薬も飲みません。
その時に、薬剤師さんが市販の漢方胃腸薬を飲んでみたらと勧めたそうです。
漢方胃腸薬は食前に飲むので、まずは胃腸の働きを良くします。
その結果、ご飯も無事に食べられました。
気がつけば当たり前のことですが、医師としては見逃していたので、薬から患者を見る専門家というイメージです。

Cさん)手術の説明は我々が、薬の説明はすべて薬剤師さんにお任せしています。
それくらい薬剤師さんは薬から患者さんを見られる専門家として信頼感があります。

実は薬剤師が関与すべき小児医学分野!

小児医療はあらゆる治療に慎重さを要する分野です。
特に薬に関しては顕著です。
小児薬用量に精通することは当然ですが、インタビューでの具体例のように臨機応変に対応できるようになれば、小児医療においても充分活躍できる薬剤師になれると思います。