今後も引き続き、安定・高成長のドラッグストア業界
ドラッグストアの売り上げが伸びている理由と
その働き方とは
販売額6兆円に届く勢い、今後も高成長を続けているドラッグストア
2016年のドラッグストアの販売額は、前年比6.8%増の5兆7,665億円、店舗数は全国で14000店舗超と好調で、2000年以降、販売規模・店舗数ともに成長を続けています。
このようにドラッグストアが安定した販売を維持できる理由のひとつは、調剤薬局とは異なり調剤報酬改定の影響を受けづらい点にあります。調剤薬局が売り上げの大半を調剤業務に頼っているのに対し、ドラッグストアでは、調剤業務とOTC販売をあわせた医薬品による売り上げはおよそ20%。残りの売り上げを、診療報酬改定の影響を受けない食品や化粧品などが支えています。
また、ドラッグストアは地域で暮らす人が、薬、食品、生活雑貨などの生活に必要なものをワンストップで手に入れることができる場所で、それが、地域包括ケアにおいて地域の人たちの健康を包括的にサポートするという役割に合致。これもドラッグストア好調の追い風となっています。
ドラッグストア業界では、ウエルシアホールディングス株式会社、株式会社ココカラファイン、株式会社ツルハホールディングスなど、多くの企業がM&Aを行っています。各ドラッグストアチェーンの拡大に伴い、薬剤師の雇用の機会は増加することが予測されます。そんなドラッグストアで働く薬剤師には、物販という対物だけではなく、地域で暮らす方の健康維持・増進、疾患予防、薬物治療、介護という包括的な健康管理をすることが求められており、これまで以上にやりがいが増しそうです。
大手ドラッグストアチェーンの人事担当者に直撃
市場が成長しているなか、ドラッグストアストアの働き方は、どのようなものなのでしょうか。大手ドラッグストアチェーンの人事担当者に直接聞いてみました。
著者:薬剤師ライター 高垣 育