メールの返信マナーを学ぶならこれを読むべし!できるビジネスマンのメールの書き方
こんにちは!
私の名前は立花メイ。
あなたは、お仕事で『問い合わせメール』の対応をしたことはありませんか?
メールのやりとりをする際に気を付けないといけないのは、対面でのやりとりと違って顔を見ながらのやりとりができないということ。
顔が見えないので、相手がどんな感情でメールを返信しているのか、それを文面から察しないといけません。
また、電話などと違って、リアルタイムにコミュニケーションできないことにも注意。
こちらの意図が間違って伝わってしまったとき、メールだと後手に回ってしまうことが多いんです。
そして、一番注意しなければいけないのが、文字情報がずっと残るという点です。
もし失礼なメールを送ってしまったら、相手のパソコンにあなたの書いた失礼なメールがずっと残ることになっちゃいます・・・。
一流の社会人は、メールの作法も一流。
そこで今回は、メールで不幸になる社会人を救うべく、ビジネスに使えるメールの書き方マナーについてお教えします!
立花メイ(25)
「俺の薬局」で働く新人薬剤師。
小学校の頃、「恐竜の名前を3つ書きなさい」という問題に「ゴジラ」「モスラ」「キングギドラ」と書いたことがある。
薬師寺五郎(45)
「俺の薬局」を経営する薬局長。
シルエットを見るだけで何作目のゴジラかを当てられる特技を持っている。
3日前、「俺の薬局」では、メールでお薬や健康についての相談を受ける「メール相談」サービスを始めました。
さ~て、今日は相談メール来てるかな・・・っと。
あっ!
薬局長、1通届いてます!!
お!
初めてのお客さんだな。
どんな相談内容だ?
こんな内容です。
件名:
悩んでいます。
本文:
僕の悩みは人と話すときに緊張してなかなか話せないことです。
どうすればいいですか?
・・・。
あれ、これお薬の相談じゃないですね・・・。
人とのコミュニケーションに関する相談だな・・・。
どうしましょう・・・。
文章がたった2行しかないんですが・・・。
“どうしましょう”って・・・返信するしかないだろ?
ええええっ!?
メール相談って、お薬や健康に関する相談を受け付けるんじゃないんですか?
こんな人生相談みたいなメールを受け付けていたら、面倒なことになりませんか?
まあ、今回は初めてメール相談してきた人ということで、何かしらアドバイスを返すことにしようぜ。
むむむ・・・。
わかりました・・・。
じゃあ、気持ちを入れ替えて、この際、シスター・メイになった気持ちで、迷える子羊を導きたいと思います!
なんじゃそりゃ。
ま、いいさ、とりあえず、メールの返信を考えてみな。
はいっ!
メールの返信マナーを学ぶならこれを読むべし!できるビジネスマンは意識している丁寧なメールの書き方
薬局長!返信メールが書けました!
これでどうですか?
件名:
お問い合わせの件につきまして
本文:
はじめまして。
俺の薬局です。
このたびはご相談いただき、ありがとうございました。
ご質問の内容ですが、人と話すときに緊張しない方法はこの記事が参考になると思います。
https://ryjp.rmcdev.jp/article/ore/%E5%88%9D%E5%AF%BE%E9%9D%A2%E3%81%AE%E4%BA%BA%E3%81%A8%E3%81%A7%E3%82%82%E8%A9%B1%E3%81%8C%E7%B6%9A%E3%81%8F%E4%BC%9A%E8%A9%B1%E8%A1%93/
またのご相談をお待ちしていますm(_ _)m
なんじゃこりゃ・・・。
えっ!?
私、何かよくないことでも書いてましたか!?
“何かよくないこと”じゃねえっ!!
こんなメールを返されたら、おめーだったらどう思う!?
えっ・・・?
うーん。
「そうか、この記事を読めばいいのか!」って思いますけど・・・。
あのなあ・・・。
おめー、この悩みを相談してきた人の気持ちをしっかり考えたか?
こんなメール返してみろ、人によってはうちの薬局に怒鳴り込んでくるかもしんねーぞ。
えっ!!
怒鳴り込んでくる・・・!?
意味がわからないです・・・!
さっきのメールは何がダメだったのかを教えてやろう。
おめー、お客さんから届いたメールを読んで、“相手がどれくらい真剣な気持ちでメールを送ってきたのか”を考えたか?
どれくらい真剣な気持ち・・・?
おう、そうさ。
おめー、多分、あの短い文章のメールを見て、“このお客さんはそんなに深く悩んでいない”って勝手に判断したんだろ?
だから、こんな返信文を考えたんじゃねーのか?
たしかに、あのメールの文章は短かかった。
でもな、文章が短いからといって、その送り主が深く悩んでいないかどうかは判断できねーのさ。
この送り主は、考えに考えた結果、いい言葉が思いつかなくて、あんなに短いメールを送ったのかもしれねーだろ?
えっ・・・!?
(そ、そう言われると、そんな気もしてきた・・・)
相手の事情なんてこっちにはわからない。
だからな、返信文を考えるときは、どんなときも全力で返信するってことを意識するんだ。
ぜ、全力・・・!!!?
ま、説明するよりまずは実例を見せたほうが早いだろう。
オレがおめーの書いた文章を手直ししてやるから、まずはその文章を読んでみろ。
は、はいっ・・・!
さ、できたぜ。
読んでみな。
件名:
お問い合わせの件につきまして Re:悩んでいます。
本文:
はじめまして。
「俺の薬局」の薬師寺五郎と申します。
この度は当薬局へのご相談ありがとうございます。
>僕の悩みは人と話すときに緊張してなかなか話せないことです。
>どうすればいいですか?
カンタンではございますが、アドバイスさせていただきます。
(※アドバイスの前にお伝えしておきたいことがございます。
誠に恐縮ながら、当薬局のメール相談は、基本的にはお薬や健康に関するご相談に限定させていただいております。
そのため、今回のアドバイスはイレギュラーなものになるということを何卒ご了承いただけると幸いです)
結論からいうと、人と話す際は「上手く話さなくてもいい」と思うことが大事です。
もしかすると、あなたは人と会話をする際、「上手く話さないといけない」という思い込みを強くもってらっしゃいませんか?
人と上手く話そうとする思いが強すぎる人ほど、「自分が話している言葉は大丈夫だろうか?相手に失礼な言葉を使っていないだろうか?」ということを心配される傾向にあります。
そのため、もし、そういった傾向が強いのであれば、上手く話そうとするのではなく、できるだけ「自然体」で話すことを意識してみてください。
極端な話、言葉少なめでも、会話は成立します。
たとえば、うれしい気持ちを伝えるのであれば、しっかりと笑顔をつくりながら会話するだけで、言葉少なめでも気持ちは通じるのです。
なぜなら、相手はあなたの表情からあなたの本当の気持ちを察してくれるからです。
でも、あなたが「上手く話さないと・・・」と気負ってしまっていると、表情に余裕がなくなってしまいます。
そうなると、せっかくの相手の気持ちが相手に伝わりにくくなるのです。
「人と話す」ということは、コミュニケーションのひとつでしかありません。
言葉がなくても、表情だけで伝わる気持ちはありますし、相手に自分の気持ちが伝わりさえすれば、コミュニケーションは成立します。
ですから、まずはリラックスすることが大切です。
難しく考えず、ラクな気持ちで会話に臨んでみてください。
もしかすると、私のこのアドバイスに対して、「そんなにカンタンにいくのなら、相談なんかしないよ・・・」とお思いかもしれません。
ただ、私の経験上、先ほどお伝えしたことを意識していただくだけで、会話時の緊張は和らぐはずです。
ぜひ一度試してみてください。
このような回答で誠に恐縮ですが、少しでもご参考になれば幸いです。
このたびはメールをお送りいただき、ありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします。
どうだ?
このメール文を見て、気付いたことはあるか?
き、気付いたことって・・・。
こんなに長いメールを送ってもいいんですか?
相手から届いたメールはたったの2行だったんですよ?
相手からのメールが何行でも関係ねーさ。
そこにあるのは、「相手がたしかに悩んでいる」という事実だろ?
2行でも100行でも、相手が抱えている悩みの大きさに違いはねーかもしれねーだろ?
たとえ、相手の悩みが些細なものであっても、こちらは常に全力で返信する。
そうしておけば、トラブルは少なくなるのさ。
“相手の悩みが些細なものであっても、こちらは常に全力で返信する”・・・。
なんか、日めくりカレンダーで有名な某テニス選手みたいに熱いですね・・・。
まあ、熱いといえば熱いかもしれんが、そんな単純な言葉で片付けてもらっちゃあ困るぜ。
全力で返信しておくことで、ビジネスにおいても大きなメリットがあるからだ。
えっ・・・?
“何度もメールのやりとりをせずに済む”ってことさ。
あっ・・・!
自分が誰かに悩み相談をするときのことを考えてみろ。
何度も相談しないと悩みが解決しない相手よりも、一度相談するだけで適切な回答をくれる相手のほうがいいだろ?
た、たしかに・・・。
だからな、メールを返す側は「相手が再びメールで相談する必要がない」ような内容を意識するといいのさ。
それは結果的に、メールを返す側の負担も軽減してくれる。
・・・!
あとはな、本当に悩んでいる人は、返信メールの文章が多少長くても、怒ったりなんかしないさ。
「ここまで丁寧にアドバイスをしてくれるなんて、自分の悩みについて真剣に考えてくれているんだ・・・!」と感謝してくれるのが普通ってもんだ。
むしろ、返信メールの文章が短いと、「こっちは真剣に悩んでいるのに、なんでこんなアドバイスしかくれないの?」って怒られる可能性が高い。
メールを返信するときはな、ただメールを送るって考えるんじゃなく、“気持ちを送る”思うようにしろ。
“気持ちを送る”・・・!
コミュニケーションってのは“気持ちのやりとり”だからな。
ふむむむ。
メールでトラブルが起こりやすいのは、相手の気持ちを考えずに文章を用意してしまうことだ。
メールはコミュニケーションのためのツールであるということを忘れてしまい、機械的にメールを使おうとするとトラブルは起こりやすい。
必ず、受け取る側の気持ちを考えるようにしろよ。
はいっ・・・!
よし、それがわかったんなら、もう少し細かなノウハウも教えておいてやろう。
ビジネスメールの書き方マナー
さっきオレが書いたメールはいくつかの細かいノウハウを取り入れていた。
そのノウハウを教えておいてやるぜ。
1、メールの言葉使いのテンションに気を付ける
ビジネスメールとはいえ、相手に気持ちを伝えるメールにおいては、堅苦しすぎてもダメ、ラフすぎてもダメ。
「です、ます」調を意識し、「である」調にならないように気を付けろ。
2、読みやすい文面を意識する
どれだけいい文章も、読みにくければ意味がない。
とくに長文になればなるほど、読みやすさは重要になってくる。
読みやすい文章を書くためのポイントはシンプルだ。
改行を多めにすることと、行間に気を配ることだ。
ちなみに、さっきのオレのメールは「。(句点)」のたびに改行を入れていたが、読みやすかったろ?
また、メールは「HTMLメール」にしない限り、文字の強調ができない。
「HTMLメール」を使わなくても「」(カギ括弧)などを用いれば、文章の強調は可能だ。
強調したい箇所には「」(カギ括弧)や『』(二重かっこ)、“”(ダブルクォーテーション)などを使うといいぜ。
もしかすると、あなたは人と会話をする際、「上手く話さないといけない」という思い込みを強くもってらっしゃいませんか?
3、最初に結論を書く
メールに限らず、ブログなどを書く際にも言えることだが、文章の冒頭にはできるだけ「結論」を書くようにしろ。
人は「結論」を知ることで、その「理由」を知りたくなる。
そうすれば、続きの文章が読んでもらいやすくなるんだ。
結論からいうと、人と話す際は「上手く話さなくてもいい」と思うことが大事です。
4、アドバイスが参考にならなかった場合の保険をかけておく
相手に何かの意見を伝えるときは、その反対意見も想定しておき、その反対意見に対する保険をかけておくといいぜ。
そうすれば、自分の意見が相手に伝わりやすくなる。
一方通行で意見を押し通そうとすると、人によっては、こっちの意見に見向きもしてくれないことがあるが、反対意見に対する保険をかけておけば「聞いてやってもいいか」という心理になりやすいんだ。
もしかすると、私のこのアドバイスに対して、「そんなにカンタンにいくのなら、相談なんかしないよ・・・」とお思いかもしれません。
ただ、私の経験上、先ほどお伝えしたことを意識していただくだけで、会話時の緊張は和らぐはずです。
ぜひ一度試してみてください。
5、上から目線の文章を書かない
どんなアドバイスをするときでも、上から目線の文章を書くのではなく、相手と対等以下の文章を書くようにしろ。
人によっては、自分より上から目線の文章を読んだ際に「カチン」と来ることがあるが、自分と対等以下の目線で書かれた文章を読んで「カチン」と来ることはないだろう。
また、相手がメールを送ってきたことに対して、「相手は大切な時間をつかってメールを書いてくれた」という思いで返信することも大事だぜ。
だから、メールを送ってきてくれたことに対する「感謝の気持ち」を伝えるようにするといいんだ。
このような回答で誠に恐縮ですが、少しでもご参考になれば幸いです。
このたびはメールをお送りいただき、ありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします。
6、相手の文章を引用するのなら、どこからどこまでが引用かをわかりやすくする
相手によっては自分がどんな文章を送ったのか忘れてしまっている場合がある。
そんなときは、相手の文章を引用して返信文を書けば、行き違いによるトラブルは起こりにくい。
引用をする際は、どこからどこまでが相手の文章の引用なのかをわかりやすく伝えるよう「>」などの記号を使うといいぜ。
>僕の悩みは人と話すときに緊張してなかなか話せないことです。
>どうすればいいですか?
7、件名を見た時に何のメールかわかるようにする
相手がメールを読む際に最初に目にするところ。
それは「本文」ではなく、『件名』だ。
だから、『件名』はわかりやすいものにしておいたほうがいい。
『件名』がわかりづらいと、メールを見落とされてしまうリスクも増えてしまうからな。
一般的には、相手からのメールに返信すると、「Re:」のような記号がつくが、そのまま「Re:」という記号を付けて返信するのではなく、一言添えておいたほうがいい印象を与えられるぜ。
件名:
お問い合わせの件につきまして Re:悩んでいます。
8、間違った日本語、過度な敬語を使わない
どれだけいい内容のメールでも、間違った日本語を使ってしまっていると、ビジネスマンとして恥をかいてしまう。
長文メールを書くときほど、間違った日本語を使っていないか気を付けろよ。
とくに敬語表現は過度になりやすいから気を付けろ。
日本語を美しく、正しく使える人は、それだけで信頼されるってもんだ
9、絵文字・顔文字を使わない
ビジネスにおけるメールには、相手と余程仲良くない限りは、顔文字・絵文字は使わないようにしろ。
とくに絵文字の場合、相手が使っている機種や端末によって、表示が変わってしまうことがあるので、トラブルの原因となりやすい。
10、必ず名乗る
ビジネスメールにおいては、最初にどこの誰か名乗るのがマナーってもんだ。
たとえお客さんが名乗ってなくても、こっちは必ず名乗るようにしろよ。
はじめまして。
「俺の薬局」の薬師寺五郎と申します。
ふわあああ・・・。
さっきのメール、こんなに細かいことが考えられていたんですね・・・!
ああそうさ。
何度も言うとおり、メールは自分の気持ちを伝えるための手段だ。
メールは相手の顔を見ながらのやりとりじゃねーし、電話みたいにリアルタイムなコミュニケーションでもねえ。
自分の気持ちを正確に伝えるためには、細かいことに配慮しておく必要があるのさ。
な、なるほどです・・・!
さっきのノウハウをもう一度まとめておくぜ。
メールの返信に慣れるまでは、この表をプリントアウトして、事務所の壁にでも貼っておくんだな。
ビジネスメール返信時の注意点 10ヶ条
- メールの言葉使いのテンションに気を付ける
- 読みやすい文面を意識する
- 最初に結論を書く
- アドバイスが参考にならなかった場合の保険をかけておく
- 上から目線の文章を書かない
- 相手の文章を引用するのなら、どこからどこまでが引用かをわかりやすくする
- 件名を見た時に何のメールかわかるようにする
- 間違った日本語、過度な敬語を使わない
- 絵文字・顔文字を使わない
- 必ず名乗る
そういえば!
薬局長が書いたメールの文章に“コミュニケーションでは笑顔をつくることが大事”って書いてましたよね。
おう。
薬局長も笑顔をつくる練習をしたほうがいいんじゃないですか?
顔怖いですし。
な・・・。
さあ、笑って笑って。
ハイ、スマイル。
(ニ、ニコッ)
口角全然上がってませんよ~。
こ、こうか・・・?
もっと、もっと。
ハイ、モアスマイル。
(クッ・・・!
マジで頬吊る5秒前・・・!)
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