これで商談もうまくいく!会食や接待で恥をかかないための食事のマナー

みなさん、こんにちは!
私の名前は立花メイ。

あなたは誰かと会食をしたり、誰かを接待することはありますか?

一般的に食事の時間というのは、人間がもっとも気を許しやすい時間。
だから、ビジネスの交渉の際には食事の場が用いられることは多いといわれています。

ただ、その食事の時間は、気を許しやすい反面、もっとも気を抜いてはいけない時間なんです。

なぜなら、もし、その時間の空気が悪くなれば、どれだけ美味しい料理も美味しくなくなってしまい、気まず~い雰囲気が広がってしまうからです。

そう、食べ物の恨みって怖いんですよ・・・。

というわけで、今回は会食や接待における食事のマナーについて取り上げます。

薬局長曰く、「食事のマナーを征するもの、ビジネスを征す」だそうです。
それではまいりますっ!

今回の登場人物

立花メイ(25)

立花メイ

「俺の薬局」で働く新人薬剤師。
スマホの釣りゲーにハマっていたことがあり、なぜか、高級魚に詳しい。
無類のお刺身好きで、ポケモンGOのコイキングですら、お刺身に脳内変換される。

薬師寺五郎(45)

薬師寺五郎

「俺の薬局」を経営する薬局長。
ポケモンGOのタマタマの外観にシンパシーを感じている。

ここは東京港区にある「俺の薬局」。

薬局

メイ、今日は俺の知人の先生との会食があるんだが、おめーも来るか?

えっ!
会食というと・・・料亭とかで「ふっふっふ、越後屋、お主も悪よのう・・・」的な秘密談義をするあれですか?

な、なんだそりゃ・・・。
「会食」というのは、その言葉のとおり、“誰かと会って食事をする”ってことを指すんだ。
今回は知人との近況報告程度の会食で、そんな秘密談義はしねえぞ。

ちなみに、今回は料亭というか、和食のお店を予約してくれているそうだがな。

和食!!
素敵ですね~!
のどぐろとか、クエとか食べられるんですか?

(こ、こいつ、なんでこんなに高級魚に詳しいんだ・・・?)

まあ、それなりに美味しい食事は出るだろうな。

やった!

ひとつ言っておくが、今回おめーを誘ったのはな、元々、先方は2名で来られる予定だったのが、1名キャンセルになったからだ。
向こうのご厚意で「薬師寺さんところの新人薬剤師さんはどうですか?」と誘っていただいたんだぞ。

そうだったんですね。
私をご指名いただけたなんて、とっても光栄です!

そういうことなら、絶対に参加しなくちゃですね!
そしてたっぷりと脂の乗ったのどぐろを・・・。

のどぐろがあるかどうかはわからねーけどな。

何はともあれ、今回は“会食”だからな。
社会人としてのマナーを大切に、相手に粗相がないように振る舞えよ。
(・・・といっても、こいつに会食の経験はなさそうだから、これを機に教育してやる意味も込めての誘いなんだがな)

わかりました!

・・・って、あーっ!!!ヤバイ!!!

どうしたんだ?

今日、私が出勤時に着てきた服、すっごくラフなんでした・・・。

・・・。
そういえばそうだったな・・・。

まあ、会食の開始時間まで少し余裕があるから、今日は1時間ほど早めに上がっていいから、自宅に戻って、会食に合う格好をしてこい。

ありがとうございます!
じゃあ、しっかり準備してからお店に向かいますね。

(こいつの「しっかり準備してから」・・・はちょっと不安だが、まあ、様子を見るか)

俺の薬局

これで商談もうまくいく!会食や接待で恥をかかないための食事のマナー

間

間

間

そして私は業務終了前に着替えをして、会食の場所へ向かったのでした。

料亭

和室の個室に、五郎の横に正座で座っているメイ。

山下先生、今日は宜しくお願いします。

五郎さん、こちらこそどうぞ宜しくお願いいたします。
こちらの方が、薬師寺さんところの新人薬剤師さんですね。

はい!
立花メイっていいます!
本日はお誘いいただき、ありがとうございます!

立花さんですね。
お会いできてうれしいです。
こちらこそよろしくお願いします。

そうそう、立花さんは僕のことを知らないと思いますが、実は僕、五郎さんには、医者になってから10年くらいずっとお世話になっているんですよ。

10年!

いやいや、お世話になってるのはこっちでさあ。
そうか、もう10年になりますか~。

はい。
時が過ぎるのは本当に早いですよね。

コンコン

あ、はい。

お話し中、失礼いたします。

このたびは当店へお越しいただき、ありがとうございます。

早速ではございますが、お飲み物がお決まりでしたらお伺いいたします。

あっ、山下先生は、ビールでよろしいでしょうか?

はい、ビールでお願いします。
五郎さんもビールで大丈夫でしたよね。

あっ、立花さんは何を飲まれますか?

あっ、私お酒がダメなので、ウーロン茶で。

・・・。

わかりました。
では、ビール2つと、ウーロン茶1つでお願いします。

承知いたしました。
ただいまお持ちいたします。

(ああ、こういうお店、普段ほとんど来ないので、なんだか緊張するなあ・・・。
とりあえず、おしぼりで手を拭かなきゃ)

ゴシゴシ

・・・。

間

間

間

先付(さきづけ)をお持ちしました。

先付

わああああ!
素敵!
美味しそう~!!

ふふふ。
ここのお店のお料理、美味しいんですよ。

じゃあ、いただきます!

あ、こ、こら・・・。

う~ん!!
美味しいですっ!!

ふふふ。
そうでしょ?そうでしょ?

(メイのやつ、お客さんより先に料理に手をつけやがった・・・)

間

間

間

料亭

五郎さん、立花さん、今日はとても楽しかったです。

こちらこそ、久々に山下さんと話ができて楽しかったでさあ。
すっかりご馳走になってしまい、申し訳ないです・・・!

とっても美味しかったです!ありがとうございました!

いえいえ、こちらこそ、お忙しい中ありがとうございました。
これからもぜひよろしくお願いしますね。

もちろんでさあ!
またゆっくり飲みましょう。

間

間

間

そして翌日。

薬局長、昨日はありがとうございました!

おう。
昨日は終始ご満悦だったな。

へへへ~。
お料理がとっても美味しかったもので。

山下先生、いい人だったろ?

はい!
とってもいい人でした!

ふっ、昨日会食をした相手が山下先生でよかったな。

えっ?
どういうことですか?

実は昨日、オレは会食でのおめーの行動を注意深く見ていた。
おめーも社会人、今後は会食の機会も増えていくだろうから、マナーに対してどれくらい配慮ができているかのチェックをしていたのさ。

えっ。

ズバリ言うぞ。

おめー、会食のマナーがまるでなってねえな。
一緒に食事する相手によっては、会食の雰囲気が最悪なものになり得るぞ。

えええええ!?

まるで心当たりがない、って感じだな。
・・・よし、今からオレが会食のマナーについて、少し教えておいてやるか。

・・・!

昨日の会食を思い浮かべながら、今から話す内容を聞いてみろ。
そうすれば、昨日のおめーの行動のどこが悪かったのかがわかるはずだからな。

は、はい・・・!

会食や接待における食事のマナー

一般的に食事の時間というのは、人間がもっとも気を許しやすい時間だ。
だから、ビジネスにおける交渉時に食事の場が用いられることは多い。

ただ、その食事の時間は、気を許しやすい反面、もっとも気を抜いてはいけない時間でもある。
なぜなら、もし、その時間の空気が悪くなれば、どれだけ美味しい料理もマズく感じてしまい、気まずい雰囲気が広がってしまうからだ。
そうなってしまうと、せっかくの商談もうまくいかなくなる。

つまり、カンタンに言えば、「食べ物の恨みは怖い」ということだ。

だから、会食や接待の際には、相手が食事を心から楽しめるように配慮する必要がある。

そして、そのために大切になってくるのが、食事のマナーなんだ。

メイ、おめーは山下先生との会食の中で、いくつかマズイ行動をとっていた。
細かいことを気にしない山下先生だから、笑ってやり過ごしてくれたが、これが神経質な相手だったら、場の雰囲気はとても悪くなってしまっていただろう。

今後、そういった心配が起こらないよう、今からオレがビジネスにおける食事のマナーを教えてやる。
しっかり覚えておけよ。

会食や接待での食事の際に気をつけるべき10個のマナー

  1. お酒をむげに断らない(飲めないときはうまく断る)
  2. おしぼりはキレイに置く
  3. お客様や目上の人より先に食べない
  4. スマホを机の上に置かない
  5. クチャクチャという音を出さない
  6. 席次を守る(上座に座らない)
  7. 香水をつけない
  8. 店員さんへも気を配る
  9. 手をお皿のようにして受けて食べない(「手皿」をしない)
  10. 会話のネタには、できるだけ「政治」「宗教」「野球」をもってこない

1、お酒をむげに断らない(飲めないときはうまく断る)

お酒をむげに断らない

まず大切なのは、お酒が飲めないときの断り方だ。

お酒は、人によっては体質的に受け付けないことがあるだろうから、断ること自体は問題じゃない。
ムリしてお酒を飲んで身体でも壊したら大変だからな。

ただ、注意すべきはその断り方だ。

「私、アルコールはダメなんで!」といきなり全否定から入ってしまうと、お酒を飲む人たちが飲めない人たちのことを気にして、気持ちよくお酒が飲めなくなる場合がある。
言い方は悪いかもしれんが、場が白けたり、いわゆる“興ざめ”状態になってしまうわけだ。

だから、断る側は以下のような言い訳をうまく使ったほうがよい。
「ウソも方便」という言葉がある。
たとえウソであっても、以下のような言い訳であれば、誰もそんなにツッコまないだろうし、いろいろ察してくれるだろうからな。
(ちなみに、以下のような言い訳を使う際は、事前に上司と口裏合わせをしておくことも大事だぜ)

お酒を断るときに使える言い訳のパターン
  • 明日、健康診断なので、せっかくなのですが、今日はお酒を飲めないんです。
    すごく残念です・・・。
    でも、ウーロン茶でも気持ちよく酔えるタイプなので、ぜひ今日は宜しくお願いします!
  • 今日、車で帰らなければならないため、お酒を飲めないんです。
    すごく残念です・・・。
    でも、ウーロン茶でも気持ちよく酔えるタイプなので、ぜひ今日は宜しくお願いします!
  • 今、お医者さんからお酒を止められていまして、お酒を飲めないんです。
    すごく残念です・・・。
    でも、ウーロン茶でも気持ちよく酔えるタイプなので、ぜひ今日は宜しくお願いします!
  • 最近、お酒を飲むと、体質的にアレルギー反応が出るようになってしまい、お医者さんから止められているんです。
    本当はすごく飲みたいのですが・・・。
    でも、ウーロン茶でも気持ちよく酔えるタイプなので、ぜひ今日は宜しくお願いします!

この言い訳のポイントは、「そういう理由なら仕方がねえなあ」という、相手もお酒を強制できないような理由が入っていることだ。
そしてなおかつ、「ウーロン茶でも十分酔えると思います!だって、自分はこの場を楽しもうとしていますから!」という意思表示をしているところだな。

この「自分もこの場を楽しもうとしています!」という思いを伝えることが、大人のマナーとしてはとても重要なんだ。

会食において、お酒はあくまでもサブ的なもの。
その場の空気が楽しくなれば、本当はお酒なんて必要ないわけだからな。

2、おしぼりはキレイに置く

おしぼりはキレイに置く

続いて、気をつけたいのは、食事前に手を拭いた「おしぼり」の扱い方だ。

手を拭いたあとのおしぼりは、キレイに畳んでおくことが大事だ。
相手がこちらのテーブルを見た際に、こちらのテーブルの上が汚く見えると、それだけで食欲が減衰してしまうからな。

おしぼりの畳み方ひとつに気を遣えるかどうかで、その人の「品」「育ち」のよさが見えるってもんだ。

3、お客様や目上の人より先に食べない

昨日の山下先生との会食で、おめーは料理が来たら真っ先に箸を付けていたな・・・。
あれは完全なNGだ。

基本、料理は目上の人やお客様が箸を付けたあとに食べ始めること、それがビジネスでの食事のマナーだ。

そうする理由のひとつには、「私は料理を食べることよりも、あなたの話が聞きたくて仕方がないんです」という意思表示も入っている。

もし、相手がなかなか料理に箸を付けないようであれば、「あっ、お料理が冷めてしまうかもしれないので、どうぞお先に」というひとことを言えばいいのさ。
ただ、そのひとことを言う際は、話のコシを折ってしまわないように気を配る必要があるので、話すべきタイミングは見計らうように。

4、スマホを机の上に置かない

スマホを机の上に置かない

会食時には、スマホをテーブルの上に置かないようにしろ。

なぜなら、スマホをテーブルの上に置くということは、「目の前のあなたの話よりも大事な連絡がスマホに届くのを待っているんです」と宣言してしまっているようなものだからだ。

また、食事の相手も、おめーのスマホがブルブル震えたり、ランプが付いたりするだけで、気になって仕方がない。

だから、スマホは膝の上に置くとか、ポケットに入れるとかして、相手が気を遣わないようにしろ。

5、クチャクチャという音を出さない

食べ物を食べているときに「クチャクチャ」と音を鳴らすことは、ものすごく品が悪い。
品が悪い上に、相手の食欲も減衰させる。

クチャクチャ音が商談を台無しにするってことは多いんだ。

このクチャクチャ音を無くすためには、食べ物を口に入れたあとにしっかり口を閉じて噛むことが大事だ。
そうすれば、クチャクチャという音は鳴らなくなる。

ただ、相手との話に夢中になると、どうしても口が開いたまま食べ物を噛むことになりがちだ。
油断はしないようにな。

6、席次を守る(上座に座らない)

マナーに合った席次

会食の場に行った際には、自分がどの席に座ればいいかを瞬時に把握することが大事だ。
基本的に、目上の人やお客様は「上座」に座る。

「上座」とは、基本的には出入り口からもっとも遠い場所を指す。
上記の画像を参考に、自分がどこに座るべきかを瞬時に考えるような癖をつけておけよ。

ちなみに、同じ役職・地位の同僚と会食をする際は、年齢の高いほうが、上座に近い席に座ると覚えておけ。

7、香水をつけない

香水をつけない

会食の際に香水をつけていくことは基本的にはNGだ。
なぜなら、せっかくの料理の風味を、香水の香りが邪魔してしまうからだ。

とくに和食など、繊細な料理のときほど、香水の香りが気になることは多い。
気をつけろよ。

8、店員さんへも気を配る

たまに、店員さんに対してとても偉そうな態度をとる人がいる。
たとえば、店員さんに何かを頼むとき、「これ、お願い」「これ、下げておいて」という形でタメ語を使ったりするケースだな。

もし、自分がそのお店の常連で、店員さんとすっかり仲がよいのであれば、タメ語でも大丈夫なんだが、そうでない場合には店員さんには敬語を使え。
でないと、おめーの人間としての「器」が小さく映ってしまうぞ。

さらにいえば、店員さんへの態度は、“おめーが商談相手に対して将来的にとるかもしれない態度”と思われる可能性もあるんだ。

「この人、店員さんに対してこんなに粗暴な態度をとるんだ・・・。きっと将来の取引でも、自分に対してこんな態度で接してくるときが来るんだろうな」なんて思われてしまうと、せっかくの商談もうまくいかなくなる。

どんなときも、他人に対する敬意を忘れないことが大事だ。
覚えておけよ。

9、手をお皿のようにして受けて食べる「手皿」はNG

昨日の会食で刺身が出たが、おめー、手を添えて食べていたな。
ありゃ、料理のマナーとしては失格だ。

刺身に醤油を付けると、口に持っていくまでに醤油が垂れそうになるのはよくわかる。
ただ、手を添えるのはダメだ。
正しいマナーとしては、手を添えるのではなく、取り皿や小皿で受けて口にもっていくんだ。

とくに女性は手で受けるのがクセになってしまっていることも多いから注意しろよ。

手皿をしない

10、会話のネタでは、できるだけ「政治」「宗教」「野球」の話はしない

食事が進むと、お酒も回って饒舌(じょうぜつ)になりやすいが、「政治」「宗教」「野球」の話は避けるようにしろ。
なぜなら、人それぞれ、応援している政党が違ったり、信仰が違うからだ。

せっかくいい感じで進んでいた商談も、相手が自分の嫌いな野球チームのファンだった!というだけで、うまくいかなくなったケースは多い。

だから、会話のネタは、“敵をつくりにくい話題”を選ぶことを常に意識しろ。

以前教えた「会話術の極意」を使えば、きっといい感じに会話が続くはずだ。
しっかり復習しておけよ。


どうだ?
ビジネスにおける食事のマナーがわかったか?

はい・・・。
「品」ってこんなに大事だったんですね・・・。

そりゃそうさ。
誰も“下品”な人となんか食事をしたくないぜ。
一緒に食事をしている人の品位が、自分の品位にもつながるわけだからな。

な、なるほどです・・・。

品か~。
もっと磨いていかなくちゃ!

まあ、おめーは人一倍、品を高める訓練をしたほうがよさそうだな。
なんちゅーか、いろいろと“ガサツ”だったりするしな。

ひっどーい!!
私みたいなおしとやかな女子、なかなかいないですよ~!!

わかりましたよ、品でしょ、品!
明日からもっともっと品のよい女になりますもんね!

ま、期待しねえでおくわ。

間

間

間

翌朝。

薬局長、おはようございます。
爽やかな朝でございますわね。

お、おめえ・・・。
なんだ、その格好は?

「オーホホホホ」という感じで、芦屋のマダムっぽい格好で出社するメイ。

オーホホホ、私ももうすぐ26。
薬局長の教えに従い、さらに品のよい女性を目指そうと決意しまして。
本日から「新生 立花メイ」をよろしくお願いいたしますわ。

品のよい・・・っていうか、それ完全に勘違いしたおばちゃんじゃねーか・・・。

オーホホホホ。

※本コンテンツはフィクションであり、実在の人物・団体との関係はございません。

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Written by タキシード松尾/illustrated by ヨシウチ


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