飲みにケーションは「仕事の話」をしなければ上手くいく!?上司こそ知っておくべき、飲みにケーションのルール
「上司から飲みに誘われたけど、行きたくない」
「職場外で仕事の話なんて絶対にしたくない」
こんにちは、働く現代っ子の強い味方、「俺の薬局」の立花メイです。
突然ですが、あなたの職場には、飲みにケーションの習慣はありますか?
飲みにケーションとは「飲みながらコミュニケーションをはかる」ということ。
仕事終わりに、上司や部下、はたまた同期とお酒を飲み交わし、お酒の力を借りて親睦交を深めることを指します。
この飲みにケーション、今の日本では「悪しき習慣」といわれることが多く、「せっかく仕事から開放されたのに、職場の外でも会社の人と顔を合わすのかよ・・・」というふうに、抵抗を示す方が多くおられます。
しかし、飲みにケーションって本当に「悪しき習慣」として片付けてしまっていいのでしょうか?
昔の人たちは仕事が終わるとよく飲みに行っていたと聞きますが、果たしてデメリットだらけだったのでしょうか?
今回は、「飲みにケーションって実際のところどうなの?」という視点で、飲みにケーションについて本音で語り合ってみます!
立花メイ(25)
「俺の薬局」で働く新人薬剤師。
焼酎は芋派。
薬師寺五郎(45)
「俺の薬局」の薬局長で、メイの上司。
焼酎は麦派。
薬局長、飲みにケーションって肯定派ですか?否定派ですか?
なんだ?いきなり?
いえね、最近うちのサイトで悩めるビジネスマンの人生相談を受け付けることにしたんですが、次のような相談が届きまして。
■今回の質問
「僕は某商社に入社して1年目の男です。
会社の上司からたまに飲みに誘われます。
お酒を飲むこと自体は嫌いじゃないんですが、仕事終わりにわざわざ上司と飲みに行くメリットを感じることができず、まだ行ったことがありません。
あまり断り続けるのも心証が悪くなりそうなので、そろそろ飲みに行ったほうがいいのかもと思いつつ、それでもやはり飲みに行くメリットを感じません。
上司とお酒を飲みに行くメリットについて教えてください!」
上司と飲むメリットか。
それはどんな上司と飲むかで変わってくるな。
どんな上司と飲むか?
ああ。
たとえば、次のような上司と飲むのは、あんまりメリットがないぞ。
- 飲みの場で、仕事の話ばかりする上司
- 飲みの場で、やたらと叱る上司
- 飲みの場で、自分の武勇伝をやたらと語る上司
- グデングデンに酔っ払う上司
えっ?
飲みの場で仕事の話ばかりする上司はダメなんですか?
ああ、ダメだ。
全然ダメだ。
なぜなら、飲みニケーションは仕事じゃないからな。
え??
飲みにケーションは「仕事の話」をしなければ上手くいく!?飲みにケーションについてぶっちゃけ語ってみた
飲みにケーションはプライベートなコミュニケーション(交流)であり、仕事ではない!
飲みにケーションは仕事じゃない・・・?
ああ、そうだ。
よく考えてみろよ。
「上司と飲むのも仕事だ!」という人はたまにいるが、じゃあ、飲んでいる間は会社から給料が出ているのか?というと、給料なんて出ないだろ?
ま、まあ、そうですね・・・。
仕事をしたいなら、職場ですればいい。
飲みにケーションはあくまでも“プライベートなコミュニケーション”だと考えたほうがいいんだ。
プライベートなコミュニケーション・・・!
ああ、そうさ。
飲みにケーションの目的は、“仕事を抜きにしてお互いの親睦を深める”こと。
上司との親睦が深まれば会社の雰囲気はよくなるし、大事な仕事を任されるようになる。
ぶっちゃけ、これ以外にない。
それを考えると、上司がやってはいけないことも見えてくる。
たとえば、いきなり部下の叱咤から始める上司はダメだ。
最初の酒が不味くなるし、わざわざ仕事終わりに怒られに行きたいと思う部下なんていないだろ?
たしかに・・・。
良好なコミニュケーションを目指すなら、上司は最初に部下の話を聞くべし。
飲みの場だからこそ、部下が普段思っていることを聞いてみるんだ。
「最近、どう?」って感じでな。
上司は最初に部下の話を聞け!
最初に部下の話を聞く・・・!?
ああ、そうさ。
最初に部下の話を聞くことで、部下は「おっ、この上司、オレのことを気遣ってくれてんのか?」と感じ、飲みにケーション序盤の心理障壁がグッと下がる。
もちろん、部下もいきなり上司から自分のことを聞かれて話しづらいと思うから、そこはお酒の力を借りるのもいいだろう。
部下がお酒を飲めるのなら、ほろ酔い気分になるまで待つ、とかな。
乾杯のあとは取り留めもない世間話をしつつ、ビール一杯くらい飲めば、いい感じに酔いが回ってくるだろう。
たしかに、お酒の力を借りられるのは、飲みにケーションならではですね。
そうだ。
飲みにケーションはコミュニケーションなんだから、とにかく、相手が話しやすい環境をつくっていくことが大事だ。
飲みにケーションに参加する部下は基本的にはストレスを感じている。
だから、まずは“上司が部下をもてなす”ことで、相手のストレスを緩和してやるんだ。
なるほどです。
上司が自分のことばかり喋ったり、一方的に怒ったりするのは愚の骨頂だ。
そんなことをしてしまうと、部下は「結局は上司が言いたいことだけを聞かされるのかよ」と感じてしまい、こちらが言うことが相手の頭に入らなくなる。
そうなれば、せっかくのコミュニケーションも破綻してしまう。
実は飲みにケーションは、部下より上司が気を遣う場なのさ。
飲みにケーションは部下より上司が気を遣う場・・・!
上司はあえて自分の弱みを見せることで、部下と近い立場まで自分をもっていけ!
上司が部下の話をしっかり聞けば、「返報性の原理(※)」が発動し、部下は上司のことを聞き出そうとしてくれる。
(※人は他人から何らかの施しを受けたとき、お返しをしなければならないと思う心理)
まあ、部下がこちらの聞き出そうとしてくれなくても、部下の話をある程度聞いたあとなら、上司側から自分の話を切り出すといい。
そこで上司はようやく、伝えたかったことを伝えられるんだ。
ふむふむ。
そして、上司が自分の話をする際に、ぜひ意識してほしいことがある。
それは、“あえて自分の弱みを見せる”ってことだ。
あえて自分の弱みを見せる・・・!?
上司が普段見せない弱みを見せることで、コミュニケーションの“フラット化”を進めることができる。
つまり、上司と部下が同じ視点で会話できるようになるんだ。
厳格な上下関係を飲みの場まで持ち込んでしまうと、せっかくのコミュニケーションもうまくいかなくなってしまう。
とはいえ、部下に「無礼講だから、何でも言え」と言っても、部下は恐縮してしまう。
だから、上司からあえて弱みを見せることで「この場はフラットな関係で話し合っていい場なんだ」ということを暗に伝えるのさ。
また、上司の弱みを見せられた部下も、「上司にもこんな一面があるんだ」と心を開き、ひとりの人間として上司に興味をもつようになる。
上司の弱みって・・・スキャンダル的な何かですか?
いやいや(笑)、ちょっとしたことでいいんだ。
たとえば、嫁さんと喧嘩した話や、どうしても食べられない苦手な食べ物がある話や、とにかく、上司の人間的に弱い面を見せればいいのさ。
まあ、弱い面でなくても、人にはあまり言えない趣味の話とかでもいいぞ。
人にはあまり言えない趣味の話・・・!
(うちの薬局長が実はアイドルの追っかけをしていた、的な話かな)
上司の中には、部下に自分の弱みを見せてしまうと次の日からの仕事に支障が出るのでは?と心配する人がいるが、「飲みケーションと仕事は別」だと定義するからこそ、次の日の切り替えができる。
なるほどです!
以前、普段から「隙」を作っておけばコミュニケーションはうまくいくという話をしたが、弱みを見せるってことは、まさにその「隙」を見せるってことだ。
ふむふむ。
まあ、ざっくり言えば、普段会社で見せない姿を見せ合うってのが、飲みにケーションの目的かもしれんな。
そうすることで、仕事中には見えないその人の新たな魅力を知ることができ、仕事におけるコミュニケーションも活性化しやすい。
普段会社で見せない姿を見せ合う・・・。
下の図のように、上司が会社と同じようにガミガミガミガミ怒るのはNGだ。
仕事の話をするなとは言わねえが、飲みの場では、会社では見せないような姿や、会社では話さないような趣味の話をしたりしてコミュニケーションをとるんだ。
上司からの誘いは一度は乗ってみたほうがいい
まあ、いろいろと話してきたが、結局、飲みにケーションがうまくいくかどうかは、一緒に飲む相手次第だな。
飲みにケーションがうまくいかないってことは相手との親睦も深まらない。
参加するメリットはとくにないだろう。
そうですね・・・。
ただ、その相手が飲みにケーションを得意としているかどうかは、ぶっちゃけ、一度飲んでみないとわからない。
だから、一度くらいは相手の誘いに乗っていいと思うぜ。
できる上司ってのは、飲みにケーションでの振る舞いも上手いもんだ。
もし、一方的に話し続けたり、酒を飲んでグデングデンになるような上司なら、今後、飲みに行かなくてもいいかもな。
ふむふむ。
ただ、今のご時世、飲みにケーションに慣れていない上司も多い。
そんな上司は部下を誘うだけでドキドキしていたりするもんだ。
そういう上司と飲むときは、案外、部下のほうから「俺の話聞いてくださいよ」と切り出すのもいいかもな。
なるほどです!
いかがでしたか?
親睦を深めるためにおこなわれる飲みにケーション。
ただ、その飲みにケーションは、あくまでもプライベートなコミュニケーション(交流)であり、仕事ではない!
だからこそ、誘う側の配慮が必要なんですね。
もし、あなたが上司に誘われてイヤだなあと思っているのであれば、この記事をそっとつぶやいておくといいかもしれませんよ(笑)
それではまた次回お会いしましょう。
お相手は「俺の薬局」の立花メイでした♪
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