薬剤師のお仕事研究

VOL.01 病院薬剤師編

医師や看護師たちと連携し、薬の専門家として患者さんの治療にあたる病院勤務の薬剤師。その仕事内容やメリットなどをご紹介します。

仕事内容

患者さんへの薬の提供と服薬指導がメイン

病院に来院・入院している患者さんに、医師による処方箋に応じて薬を提供するのがメインの業務です。それと同時に、薬の服薬指導も担当。さらに医師や看護師をはじめとする病院スタッフと連携し、患者さんの治療にあたるチームの一員として活躍します。注射液や消毒薬などの調剤を行ったり、薬の専門家として医師や看護師に提言したり、病院内にある医薬品の管理を行ったりするのも重要な職務。患者さんの病気改善に、直接的に貢献できます。

仕事の魅力

  • 回復の経過を見守れるのが特長
    患者さんが回復していく経過を見守れるほか、完治して治療を終了したり退院したりといったケースに携われるのが大きな魅力。患者さんやそのご家族から、感謝の気持ちを伝えられることも!
  • 医療の最先端で最新の知識を吸収
    急性期の患者さんが多い病院では、最先端の医療に携われるという大きなメリットが。医療レベルの高い現場で、薬剤師の職能を最大限に活かしながら、知識やスキルを得ることができる。
  • 病院全体の医薬品を専門家として管理
    病院内の薬全体を管理するため、責任とともにやりがいも充分。医薬品の成分や効用だけでなく、副作用や服用方法、在庫金額、仕入れ先などにも熟知し、治療をサポート。

仕事の大変なところ

  • 人間関係の構築が非常に大切な職業
    患者さんだけでなく、医師や看護師などの病院スタッフとも接する仕事のため、高いコミュニケーション能力が求められます。こうした人間関係がストレスになってしまう場合も。
  • 他の職場に比べると年収相場が低め
    調剤薬局やドラッグストアと比べ、年収相場が低めであるとされます。また重大かつ幅広い職務にあたらなければならないケースも多く、収入面の不満につながりがち。
  • 夜勤や日直当番があり勤務時間は長め
    基本的に4週8休の勤務形態で働き、オンコールなど不規則な勤務も多いのが現状。なかでも急性期型の病院では、当直勤務や休日出勤が多く、休みがそれほど多くない傾向が。

キャリアパス

専門性を深めるか知識を広めるかが選択可能

大きく分けて、2つのキャリアパスがあります。1つめは、感染制御やがんなどのスペシャリストである、専門薬剤師 を目指す道。2つめは、薬物療法全体に詳しいジェネラリストとして、地域医療などに貢献する道です。いずれの場合も、薬剤師認定制度を利用してキャリアアップするのがおすすめ。代表的なものに、倫理や基礎薬学、薬事法などの知識が問われ、常に時代に即した薬学的ケアができることを証明する「研修認定薬剤師」などがあります。

こんな人におススメ

責任感が強く人と接することが好きな人

病院薬剤師の最大の特徴は、臨床の現場で患者さんの健康に直接関わることができること。こうした刺激的な現場で幅広い経験を積み、薬の専門家として活躍していきたい人にはぴったりの職場だといえるでしょう。また医療チームの一員として働くため、コミュニケーション能力を活かして、人々の中で働きたい人にも最適。常に新しい知識を吸収しつつ、最先端の現場で治療に貢献していることを実感しながら働けるでしょう。

病院薬剤師に向いている人

  • コミュニケーション能力を活かしてチームの一員として働きたい人
  • 薬の専門家として、常に最先端の医療現場に身を置き学びたい人
  • 重大な責任のある仕事に携わり、日々、やりがいを感じたい人

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