薬剤師のお仕事研究

VOL.02 調剤薬局薬剤師編

処方せんを持参した患者さんに対して、薬を調合・服薬指導する調剤薬局勤務の薬剤師。仕事の中身やメリットなどをご紹介します。

仕事内容

処方せんを元に薬を調剤し、服薬指導する

調剤薬剤師は、医師が処方した処方せんに基づいて薬の調剤を行い、服薬指導を行います。また、OTC(※)と呼ばれる一般医薬品の販売も行います。調剤薬局には、病院前に立地する門前型と、地域で展開する面対応型の2つのスタイルがあります。病院前に立地する調剤薬局の場合、特定の疾患の薬に詳しくなります。一方、地域で展開する場合、地域住民との距離が近く、顔なじみになりやすいという特徴があります。
最近では高齢化社会のため、地域医療のチームの一員として医師や看護師、ケアマネジャーと連携しながら、自宅を訪問。服薬指導だけでなく、時には生活指導を行うことも。複数の医療機関に通院している人も、調剤薬局は1カ所の「かかりつけ薬局」でという患者さんも多い。そのため、薬歴をしっかり確認しながら、飲み合わせの点でも問題ないかどうかなど、患者さんの健康を薬という面ではトータルでサポートできるのがやりがいであり、特徴と言えます。

※OTC = Over the counter:
「一般用医薬品」。通称「大衆薬」または「市販薬」と呼ばれてきたが、2007年から「OTC医薬品」に統一

仕事の魅力

  • 患者さんと直接、触れ合うことができる
    薬を受け取りに来た患者さんに病状を確認しながら、直接、コミュニケーションがとれる。面対応型の調剤薬局の場合、ある一定の地域の人が来るので、顔見知りになりやすい。
  • 処方せん薬に対する知識が深くなる
    病院が処方する薬に対する知識が増えるので、的確な服薬指導ができるようになる。近隣の病院の診療科目が内科など限られている場合には、特定の分野の知識を掘り下げることができる。
  • ワークスタイルが柔軟なので続けやすい
    営業時間が決まっていることがほとんどで、シフト制で仕事をするところも多い。そのため、結婚や出産などをした後には、パートやアルバイトとして勤務も可能。

仕事の大変なところ

  • 薬歴から飲み合わせなどの注意も必要
    地域密着型の調剤薬局では、患者さんと顔なじみというケースが多く、薬歴を見ながらほかの薬との飲み合わせや副作用がないかチェックすることが必要。
  • 家族との関係づくりが必要なケースも
    患者が高齢者の場合、服薬指導だけでなく、生活環境に対するアドバイスを行うことも。そのため、面倒を見ている家族との関係づくりが重要になることも。
  • 患者さんの病状や生活を読み解くこと
    医師の処方せんから、普段の患者さんの生活習慣や現在の病状について会話の中から、読み解けなければならない。そのためには、自分から積極的にコミュニケーションをすることが必要になる。

キャリアパス

経験を積んで管理者となるのがメジャー

会社によってキャリアは異なりますが、管理職をめざす道、薬剤師のプロをめざす専門職、主に2つの道があります。
管理職の場合は、調剤薬局の運営について学び、いずれは店舗責任者になり、売上げ管理なども任されます。
一方、薬剤師のプロをめざす場合には、薬に関してより深い知識を身につけて、後輩の指導なども行うようになります。

こんな人におススメ

人と密接な関係を築くのが好きな人

調剤薬剤師は、地域に密着して医療に貢献できる仕事。今後、高齢化がどんどん進むなかで、服薬指導だけでなく、患者さん一人ひとりの暮らしと健康を守ることが求められてきます。患者さんとの距離が近く、病気に大きく影響する生活習慣などについても知る必要があります。そのため、人と密接な関係を築くことができるような人に向いていると言えます。人のことを親身になって心配することができる――そんな世話好きな人がいいでしょう。

病院薬剤師に向いている人

  • 人と親密な関係を築ける人
  • 聞き上手な人
  • 世話好きで親切な人

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