新薬情報

プロボコリン吸入粉末溶解用/ケンブラン吸入粉末溶解用[メタコリン塩化物]【気道過敏性検査用薬】

気管支喘息の患者では、健常人では反応しないような弱い刺激に対しても気道が反応して収縮し(気道過敏性)、発作が誘発される。喘息の診断や治療管理のために気道過敏性の検査が行われ、その際の気道収縮物質としてコリン作動薬であるメタコリン塩化物が用いられる。これまでは、研究用試薬のメタコリン塩化物を用いて検査が行われていたが、医療用医薬品として承認された。

医薬品情報

メタコリン塩化物 Methacholine Chloride ●プロボコリン(三和化学) ●ケンブラン(参天)  吸入粉末溶解用:100mg. [警告] 1.専門医が使用. 2.重度気管支収縮,呼吸機能低下に留意. ・緊急用備品,治療薬を準備.   検査前に血管確保も検討. ・検査中の重度気管支収縮,呼吸困難  →直ちに速効型吸入β2刺激薬を投与  β遮断薬使用患者は   β2刺激薬に反応しないおそれ. ・検査終了後は,吸入β2刺激薬を投与し    速やかにFEV1を回復させる. [特] 喘息患者は感受性が高く,  メタコリン低用量で気管支収縮発現. [効] 気道過敏性検査:非典型的な  気管支喘息の確定診断,職業喘息の  確定診断,喘息治療モニタリング,  喘息重症度の評価等に用いる. [用] a.100mg(1バイアル)に生食で  0.039~25mg/mLの希釈系列濃度とし  ネブライザー吸入で気道過敏性              を検査. b.希釈系列は添付文書参照. [体内動態] a.ピークは8.5分,        半減期は71分. b.コリンエステラーゼで加水分解. [禁] 1.高度の気流制限,明らかな呼吸 困難,喘鳴(重度の気管支収縮のため). 2. 3ヶ月以内に心筋梗塞,脳梗塞,  コントロール不良の高血圧,脳動脈瘤,   大動脈瘤→心血管系事故. 3.検査は1日2回以上禁. 4.妊婦. 5.6歳未満. [慎]1.甲状腺機能亢進症→不整脈. 2.徐脈→心拍数,  心拍出量の低下→症状悪化. 3.消化性潰瘍疾患→消化管運動の亢進,  胃酸分泌増→症状悪化. 4.アジソン病→副腎皮質機能低下       →症状悪化. 5.消化管又は尿路閉塞→悪化. 6.てんかん→痙攣,症状悪化. 7.パーキンソニズム→症状悪化. 8.迷走神経亢進状態→症状悪化 9.コリンエステラーゼ阻害薬を常用  の重症筋無力症→症状悪化. 10.中等度の気流制限→重度気管支収縮. [注] 1.次は陽性となる可能性. ・喫煙の慢性閉塞性肺疾患 ・他の病態生理学的原因でFEV1%が  70%未満の慢性気流制限. ・喘息症状のないアレルギー性鼻炎  又は将来喘息症状を発症し得る者. 2.再検査は間隔を1日以上空ける. [患] 授乳を中止. [併] B.慎:a.β遮断薬で気管支収縮が  増強又は持続. b.コリン作動薬,コリンエステラー  ゼ阻害薬で副作用増強. c.β2刺激薬,抗コリン薬及びテオ  フィリン,抗アレルギー薬,パパベリ  ン,カフェイン,吸入ステロイド薬で    検査値不正確. [副20%] A.重大:呼吸困難. D.●咳嗽12%,喘鳴,酸素飽和度低下,呼 吸音異常,息詰まり感.

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