新薬情報

プリマキン錠 「サノフィ」[プリマキンリン酸塩]【抗マラリア薬】

マラリア原虫をもった蚊に刺されて感染し、高熱などの症状が発現するのがマラリアである。熱帯・亜熱帯地域で流行しているが、日本でも帰国した旅行者が発症することがある。5種類のマラリア原虫が知られているが、そのうち三日熱マラリア原虫と卵形マラリア原虫は、急性期に他の抗マラリア薬による治療で発熱などの症状が改善しても、肝細胞中に原虫の休眠体が残存し、1~数カ月の期間を経て再発することがある。プリマキンは、この肝臓中の休眠体を滅殺して、マラリアを完全治癒させるために用いる。

医薬品情報

プリマキンリン酸塩 Primaquine Phosphate ●プリマキン(サノフィ)  錠:15mg,プラボトルに14錠. [禁] a.グルコース-6-リン酸脱水素  酵素欠損症に重篤な溶血性貧血. b.妊婦. 男性は避妊. [特] a.原虫の休眠体を殺滅. b.赤血球中の殺滅は他剤を用いる. [効] 三日熱マラリア,卵形マラリア ・赤血球中の原虫の殺滅には    他の抗マラリア剤を使用. ・4歳未満には溶血性貧血を含む    リスクとベネフィットを考慮. [用] 1日1回食後を14日投与. 成人30mg,小児0.5mg/kg(最大30mg) 4歳未満は未承認. [体内動態] a.ピークは2時間,  半減期は7.9時間. b.MAO-A,CYP1A2, 2C19, 2D6,3A4で代謝,  CYP1A2を阻害. c.尿中排泄は1%未満. [慎] 1.関節リウマチやエリテマトー デスなどで顆粒球減少傾向の患者. 2.溶血性貧血の既往又は家族歴, 先天性NADH・メトヘモグロビン 還元酵素欠損症→血液障害の発現 3.溶血,骨髄抑制薬  →溶血性貧血,骨髄抑制. [注] マラリアの専門医が使用. [患] 1.妊婦には禁忌. 2.妊娠の可能性のある女性,パートナー   が妊娠の可能性のある男性は避妊. [併] B.慎:a.イブプロフェン等のNSAIDs,  セフェム系,メチレンブルー等       →溶血性貧血. b.抗癌薬,骨髄抑制薬,ペニシラミン,   金製剤等→骨髄抑制. c.モキシフロキサシン,レボフロキサ シン,キニジン,プロカインアミド, アミオダロン,ソタロール, スルピリド,イミプラミン,ピモジド, ハロペリドール,エリスロマイシン, ソリフェナシン→QT延長. [副]A.重大:溶血性貧血,白血球減少,  メトヘモグロビン血症. D. 発疹,そう痒症,悪心,嘔吐,胃部不快 感,腹痛,浮動性めまい.

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