コバールトリイ静注用 [オクトコグ ベータ(遺伝子組換え)]【血液凝固第IX因子】
血友病A(先天性血液凝固第IX因子欠乏症)では、血液凝固第IX因子の機能が遺伝的に欠損・低下しているため、血液凝固に異常が生じて出血を繰り返すが、欠乏している血液凝固第IX因子を補充することで、出血傾向を抑制することができる。遺伝子組換え技術により作成された血液凝固第IX因子として、オクトコグ アルファ(商品名:コージネイトFS)が使用されてきたが、製造工程でヒト血漿タンパク溶液を用いており、ウイルス等の混入リスクを完全には否定できない課題があった。オクトコグ ベータは、製造工程ですべての動物とヒト由来の添加物を除去するとともに、ウイルスろ過膜も導入されている。
医薬品情報
オクトコグ ベータ Octocog Beta ●コバールトリイ(バイエル) 静注用:250IU,500IU,1000IU/2.5mL 2000IU,3000u/5mL [特] 全ての動物とヒト由来の添加物 が除去された. [効]血液凝固第IX因子欠乏患者にお ける出血傾向の抑制 [用] 添付の注射水全量で溶解し 1回10~30IU/kgを緩徐に静注. (5mL/分以下:チアノーゼ,動悸) 適宜増減. 定期投与:20~40IU/kgを週2~3回 12歳以下は25~50/kgを週2回, 週3回又は隔日. [注]インヒビターの発生に注意. [体内動態]半減期は12時間 12歳未満は11時間. [使用期限]溶解後:30℃以下で3時間. [有効期間] 250IU/500IU:1年8ヵ月 1000IU:1年11ヵ月 2000IU/3000IU:1年9ヵ月 [副 5%]A.重大:ショック,アナフィラキシー D. そう痒,潮紅,アレルギー性皮膚炎, 蕁麻疹,発疹,頭痛,味覚異常,めまい,不 眠,動悸,洞性頻脈,腹痛,腹部不快感,消 化不良,リンパ節腫脹,発熱,胸部不快 感,注射部位:疼痛,そう痒.