新薬情報

イムブルビカカプセル [イブルチニブ]【抗悪性腫瘍薬(チロシンキナーゼ阻害薬)】

B細胞性腫瘍の発症、増殖、遊走などに関与する細胞内のシグナル伝達を担う分子の一つに、ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)がある。イブルチニブはBTKのキナーゼ活性を阻害することで、慢性リンパ性白血病(CLL)細胞の増殖や遊走を抑制する。再発又は難治性のCLLに対して用いる。

医薬品情報

イブルチニブ Ibrutinib ●イムブルビカ(ヤンセン)  カプセル:140mg. [警告]専門医療施設で専門医が対応.  患者・家族に十分な説明と同意. [特]ブルトン型チロシンキナーゼ阻害薬. 慢性リンパ性白血病(CLL)由来の       CLL細胞の増殖を抑制, B細胞の遊走,接着,ホーミングを阻害. [効] 再発又は難治性の慢性リンパ性 白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む). [用] a.420mgを1日1回.適宜減量. b.Grade3以上の副作用では,    Grade1以下になるまで休薬.  回復後:副作用1回→420mg,       〃 2回→280mg,       〃 3回→140mg,       〃 4回→中止. c.抗癌薬との併用は未承認. [体内動態] a.ピークは1.5~2時間,  半減期は3.9~7.3時間. b.絶食では食前30分,食後30分又は食  後2時間投与に比較して血中濃度は   30~40%,60%に低下. c.CYP3A4/5で代謝. d.便中排泄は1%,尿中排泄無し. [禁] 肝機能障害→血中濃度上昇.  中等度以上禁忌,  軽度は減量,  肝機能を定期的に検査 [慎]1.抗凝固薬,抗血小板薬      →手術時は中断,出血. 2.重篤な骨髄機能低下→重篤化. 3.骨髄抑制のため感染増悪.  →肺炎,敗血症,  →B型肝炎,帯状疱疹,結核     →再活性化に注意,  →検査:貧血,好中球減,血小板減. 4.不整脈又はその既往→心房細動等. 5.重度の腎機能障害. [患] 1.妊婦に禁忌.  投与終了後一定期間は避妊. 2.授乳は中止. [併]A.禁:イトラコナゾール,クラリ スロマイシンで血中濃度上昇. ケトコナゾールで20倍以上に上昇. B.慎:a.CYP3A阻害作用薬  (添付文書参照)で濃度上昇. b.グレープフルーツで血中濃度上昇  (2~4倍). c.CYP3A誘導作用薬(カルバマゼピン, リファンピシン,フェニトイン,セン  トジョーンズワート)で濃度低下,   (リファンピシンで1/10以下に). [副 100%]A.重大:a.骨髄抑制:●貧血 10%,●好中球減15%,●血小板減9%等, b.出血,c.白血球症, d.感染症:●肺炎11.8%,●敗血症2%等, e.進行性多巣性白質脳症(PML), f.不整脈:●心房細動2%,●心房粗動 1%等 g.腫瘍崩壊症候群,h.過敏症 i.皮膚粘膜眼症候群,j.間質性肺疾患. k.肝不全,肝機能障害 D. 基底細胞癌,扁平上皮癌,前立腺癌, 悪性黒色腫,リンパ腫,骨髄異形成症候 群,リンパ球増加症,白血球増加症,発 熱性好中球減,●上気道感染13%,皮膚 感染,副鼻腔炎,尿路感染,脱水,低Na血 症,高尿酸血症,食欲減退,●頭痛6%,● 浮動性めまい5%,霧視,眼乾燥,流涙増 加,視力低下,結膜炎,高血圧,●鼻出血 13%,呼吸困難,咳嗽,●下痢33%,●悪心 13%,●口内炎20%,●便秘8%,●嘔吐 13%,腹痛,消化不良,胃食道逆流性疾 患,●発疹33%,●挫傷6%,●点状出血 26%,血管浮腫,蕁麻疹,紅斑,そう痒症, ●関節痛14%,●筋骨格痛10%,筋痙縮, 関節障害,●発熱20%,硬膜下血腫,疲 労,無力症,末梢性浮腫.

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