新薬情報

タルグレチンカプセル 75mg[ベキサロテン]

ベキサロテンはレチノイド(ビタミンA)の誘導体である。レチノイドX受容体(RXR)に結合して遺伝子の転写を活性化することにより、アポトーシス(細胞死)を誘導したり細胞周期を停止させることで、腫瘍の増殖を抑制すると考えられている。皮膚T細胞性リンパ腫に用いられる。

医薬品情報

ベキサロテン Bexarotene ●タルグレチン(ミノファーゲン)    軟カプセル:75mg [警告] 1.[禁]催奇形性:  ・妊娠希望時:    投与1月前~終了後1カ月以上禁忌.  ・妊婦,  ・男性:投与終了3カ月以上避妊. 2.緊急時対応できる医療施設で  専門医が処方. 3.患者,家族に説明と同意. [特]レチノイドX受容体へ結合  →アポトーシス及び   細胞周期停止で腫瘍増殖を抑制. [効]皮膚T細胞性リンパ腫.   但し、未治療への投与は未承認.      抗癌薬と併用は未承認. [用]a.用量は体表面積による.  1日1回 m2当たり300mg食後投与. ・副作用Grade3以上は,休薬.   Grade1以下になれば:      m2当たり200mgで再開   4週で回復しないときは:中止. ・トリグリセリド200mg以上           →添付文書. ・下垂体性甲状腺機能低下に注意  →投与開始前,期間中は,    TSH,遊離T3,T4を定期的に検査  遊離T4が基準値から25%低下     →レボチロキシンを投与. [体内動態]a.ピーク2.5時間,半減期4.2時間. b.食後に比し,空腹時でCmax1/7に低下. [禁]1.肝障害:重度は禁忌,他は慎重に. 2.ビタミンA類投与中→    ビタミンA過剰症様作用. 3.ビタミンA過剰症 [慎]1.膵炎の既往歴又は危険因子. [注]1.光過敏症のため→  日光,UV光線を避ける:外出時に帽子,    衣類等で遮光,日焼け止め,  2.白内障に注意. [併]B.慎:a.CYP2C8阻害剤で          血中濃度上昇. b.CYP3Aの基質のAUCが低下. c.糖尿病用薬で血糖低下. d.紫外線療法で光過敏症. [副 100%]A.重大:a.脂質異常: ●高トリグリセリド血症75%, ●高コレステロール血症81%, b.膵炎, c.●下垂体性甲状腺機能低下症93%, d.低血糖, e.●白血球減31%,●好中球減31%,  ●貧血18%, f.肝不全,肝機能障害, g.感染誘発, h.間質性肺疾患, i.血栓塞栓症, j.横紋筋融解症 D. 高尿酸血症,食欲減退,食欲不振,低 蛋白血症,●血小板増12%,活性化部分 トロンボプラスチン時間延長,末梢性 浮腫,骨髄機能不全,リンパ節症,白血 球増,好酸球増,甲状腺刺激ホルモン 減,サイロキシン減,甲状腺機能低下, 洞性不整脈,QT延長,●悪心12%,●嘔 吐12%,下痢,脱毛,皮膚炎,光過敏症,そ う痒,発疹,皮膚障害,皮膚剥脱,腎機能 障害,血中クレアチニン増,血中尿素窒 素増,●頭痛12.5%,●倦怠感12%,無感 情,耳管開放,片耳難聴,発声障害,浮腫, 無力症,ホルモン値変動/異常,疼痛, 発熱,悪寒,背部痛,白内障.

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