新薬情報

【エリテマトーデス治療薬】プラケニル錠 200mg[ヒドロキシクロロキン硫酸塩]

エリテマトーデスは種々の臓器に炎症が生じる自己免疫性結合組織疾患であり、主に皮膚症状が生じる皮膚エリテマトーデスと、発熱や関節痛など全身に症状が生じる全身性エリテマトーデスがあります。ヒドロキシクロロキン硫酸塩は抗炎症作用、免疫調節作用、抗マラリア作用など多くの作用を持ち、1950年代からマラリアやリウマチなどに用いられてきました。抗炎症作用や免疫調節作用を持つことから、プラケニルはエリテマトーデスの治療のために開発されました。

医薬品情報

C.エリテマトーデス治療薬 エリテマトーデス:  自己免疫性疾患:    自己抗体ができ諸臓器に炎症.   若い女性に多い(男女比1:9) 治療:特効薬:ステロイド.    重症度に応じて増減. ・プレドニゾロン:重症50〜60mg/日,    軽症は5mg程度.  最初は多め→漸減,→少量維持量            を長期継続. ・症状・病勢が強い   →ステロイドパルス療法を3日間 ・ステロイドの効果不十分,強い副作用     →免疫抑制薬を併用. ・海外:ヒドロキシクロロキンが            第一選択 ヒドロキシクロロキン硫酸塩 Hydroxychloroquine Sulfate ●プラケニル(サノフィ)  錠:200mg. [警告] 1.専門医が使用. 2.過去にクロロキン網膜症事件.   眼科医と連携.投与前・投与中は    網膜障害等を定期的に検査 [特] ・リソソーム内へ蓄積し薬効発揮. ・ピーク3.2時間.  半減期(終末相)50日と非常に長いので, 連用時血中濃度過上昇に注意.  定常濃度到達に非常に長期間かかり,    定常濃度が極度に過大と推察.   有効血中濃度は未公表.  分布容積 903Lと過大:    体内へ蓄積,    但し,脂肪層(肥満)へは少ない.   血漿蛋白結合率52%. ・透析で除去できない. ・副作用防止のため,   長期投与時は血中濃度を    定期的に測定・確認が望ましい. [効] A.皮膚エリテマトーデス:  ステロイド 外用剤等で効果不十分又は      不適切の皮膚状態. B.全身性エリテマトーデス:    皮膚症状,倦怠感等の全身症状, 筋骨格系症状等がある場合. ・禁:6歳未満→4-アミノキノリン類        の毒性(致死量1~2g). [用] 1日1回200mg又は400mg食後服用. ・理想体重(kg)で用量算出:   脂肪組織内濃度は低いため   →実体重で算定は,肥満では過量  女性=(身長(cm)-100)×0.85  男性=(身長(cm)-100)×0.9 ・1日6.5mg/kg(理想体重)以上は      網膜障害等のリスク大. ・31kg~46kg未満:1日1回1錠(200mg).  46kg~62kg未満:   1錠(200mg)と2錠(400mg)を交互に.  62kg以上:1日1回2錠(400mg) [体内動態] a.CYP2C8,CYP3A4で代謝,    b.食事の影響なし [禁] 1.網膜症(SLE網膜症を除く), 黄斑症同既往歴→症状増悪.  2.妊婦(マウス胎児網膜に5カ月残存).  3.避妊させる.  4.授乳禁止 [注] 1.次では眼科的検査をし,慎重に:     投与前     総投与量 200mg以上     視力障害     肝機能障害,腎機能障害         →血中濃度上昇.     高齢  2.低血糖に注意    →継続の可否を慎重に判断.  3.長期投与時:    定期的に血中濃度測定,    骨格筋検査,腱反射検査,    血中クレアチンキナーゼ測定.    脱力           →投与中止.  4.自殺例(海外).  5.がん遺伝子への毒性に注意. [慎] 1.胃腸障害,神経系障害,血液障害         →症状増悪. 2.グルコース-6-リン酸脱水素酵素         欠損症→溶血. 3.ポルフィリン症→症状増悪. 4.乾癬→皮膚症状増悪. 5.SLE網膜症 6.眼障害のリスク因子. 7.キニーネ過敏症→皮膚反応リスク. [患] 車の運転,危険作業は注意      (視覚異常,低血糖症状) [併] B.慎:a.糖尿病用薬で低血糖. b.アミオダロン,モキシフロキサシン        等で心室性不整脈. c.シクロスポリンの血中濃度上昇 d.抗マラリア薬で痙攣リスク上昇. e.抗てんかん薬の作用が減弱. f.プラジカンテルの体内利用率低下. g.α-ガラクトシダーゼの作用減弱. h.ジゴキシンの血中濃度上昇. [副 30%] A.重大: a.網膜症,黄斑症,黄斑変性. b.中毒性表皮壊死融解症,皮膚粘膜眼症候群, 多形紅斑,紅皮症(剥脱性皮膚炎),薬剤性過敏症症候群, 急性汎発性発疹性膿疱症. c.血小板減,無顆粒球,白血球減,   再生不良性貧血 d.心筋症. e.ミオパチー,ニューロミオパチー. f.低血糖. D.下痢腹痛,便秘,胃腸炎,口唇炎,鼓腸,胃食道逆流, 嘔吐,嘔気,頭痛,神経痛,傾眠,肋間神経痛,浮動性めまい, 痙攣,感情不安定,神経過敏,精神病, ジストニア・ジスキネジア・振戦等の錐体外路障害, 網脈絡膜萎縮,硝子体浮遊物,結膜炎,眼乾燥,視野欠損, 網膜色素沈着,色覚異常,角膜浮腫,角膜混濁,霧視, 光輪視,羞明,蕁麻疹,発疹,全身性皮疹,そう痒症, 血管浮腫,気管支痙攣,光線過敏症,中毒性皮疹,薬疹, 色素沈着障害,皮膚潰瘍,帯状疱疹,爪囲炎,毛髪の変色, 脱毛症,気管支炎,口腔咽頭痛,伝導障害,脚ブロック, 房室ブロック,心室肥大,腱反射減退,感覚運動障害, 神経伝導検査異常,食欲減退,肝機能検査異常,発熱, 腎盂腎炎,蜂巣炎,限局性感染,回転性めまい, 耳鳴,難聴.

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