ポマリストカプセル 1 mg・2 mg・3 mg・4 mg[ポマリドミド]
多発性骨髄腫は、骨髄中の白血球の一つである形質細胞が癌化した血液癌であり、骨がもろくなったり、腎臓の機能が低下したりします。ポマリスト(一般名:ポマリドミド)は免疫調節薬という種類の薬で、腫瘍細胞の増殖を抑制する作用などがありますが、詳細な作用機序は解明されていません。既存の治療薬であるレナリドミド(商品名:レブラミド)やボルテゾミブ(商品名:ベルケイド)での治療歴がある再発性または難治性の多発性骨髄腫に用います。
医薬品情報
12 ドミド類 [共通] [警告] A.催奇形性がある: 1.安全管理手順を遵守. 2.妊娠検査: 投与4週前,2週前,投与直前(サレド) 投与4週前,3日前〜投与直前 (ポマリスト,レブラミド) 投与中は4週以内毎を検査. (ポマリスト,サレド,レブラミド) 終了時,4週後に検査 (ポマリスト,レブラミド) 3.避妊させる: 女性:投与4週間前~4週間後. 男性(精液へ移行):投与後4週間 B.深部静脈血栓,肺塞栓に注意. C.患者・家族に十分説明し, 同意を得る. [特] a.免疫調節,サイトカイン産生 抑制,細胞接着因子発現抑制, アポトーシス誘導,細胞増殖抑制, 血管新生抑制,など. b.ハンセン病の結節性紅斑に有効 (海外). [禁]1. 投与後4週間は授乳禁止. 2.睡眠作用のため:車・機械の操作 を禁止(眠気, 傾眠,めまい,徐脈, 起立性低血圧). 3.脱カプセル禁止. [慎]HIVに感染時→HIVウイルス増加. [注]1. 深部静脈血栓症 2.血管新生抑制作用のため, 創傷の治癒阻害 →外科手術は適切な期間中止. ・・・略・・・ ポマリドミド Pomalidomide ●ポマリスト(セルジーン) カプセル:1mg,2mg,3mg,4mg. [警告・禁・慎・注] →[共通] [特]サリドマイド誘導体. [効]再発又は難治性の多発性骨髄腫. [用]デキサメタゾンとの併用で 1日1回4mgを21日間連日投与後7日間 休薬.その後これを繰り返す.適宜減量. ・Grade3又は4の副作用(血小板減少 又は好中球減少を除く)発現 →Grade2以下まで休薬.再開(患者 の状態に応じ判断)は休薬前の 投与量から1mg減量. 1mgに減量後に再び副作用発現 →投与中止. ・血小板減少又は好中球減少時の 休薬等の目安→添付文書. [注]急性腎不全→定期的に血清クレ アチニン値,BUNを検査. [体内動態]a.ピーク時間は2~4時間, 半減期6~7時間. b.精液中/血漿中濃度比は0.67. c.未変化体の尿中は2%,糞中は7.7%. [慎]腎機能障害,肝機能障害. [併]主にCYP1A2,CYP3A4で代謝. B.慎:CYP1A2阻害剤:フルボキサミ ン,シプロフロキサシン等,CYP3A4阻 害剤:イトラコナゾール,クラリスロ マイシン等で本剤の濃度上昇. [副 88%]A.重大:a.深部静脈血栓症,肺 塞栓症,b.脳梗塞,c.骨髄抑制:●好中 球減少症47%,●貧血24%,●血小板減 少症21%,●発熱性好中球減少症7%, d.感染症:●肺炎9%,e.腫瘍崩壊症候 群,f.心不全,不整脈,g.急性腎不全, h.過敏症:●発疹5%,i.末梢神経障害: ●末梢性ニューロパチー7%. j.間質性肺疾患 D.●便秘9%,●下痢7%,悪心,腹痛,口内 乾燥,嘔吐,痔出血,低血圧,●呼吸困難 6%,咳嗽,発声障害,鼻出血,口腔咽頭痛, 尿閉,肝機能検査値異常(AST,ALT),γ -GTP↑),高ビリルビン血症,●筋痙縮 7%,筋肉痛,四肢痛,食欲減退,低K血症, 低アルブミン血症,低Na血症,高K血症, ●浮動性めまい6%,振戦,味覚異常,感 覚鈍麻,錯感覚,錯乱状態,回転性めま い,意識レベルの低下,傾眠,●発疹5%, そう痒症,脱毛症,紅斑,点状出血,●疲 労21%,●発熱8%,●無力症6%,末梢性 浮腫,寝汗,悪寒,CRP↑,多汗症,倦怠感, 骨盤痛,骨痛.