新薬情報

オルドレブ点滴静注用 150 mg[コリスチンメタンスルホン酸ナトリウム]

コリスチンは、約 60 年前に日本で土壌菌から発見されたポリペプチド系の抗生物質で、細菌の細胞膜を障害することで抗菌作用を示します。オルドレブ(一般名:コリスチンメタンスルホン酸ナトリウム)は、βラクタム系、フルオロキノロン系、アミノ配糖体系の 3 系統の抗菌薬が効かない(耐性を示す)大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、緑膿菌、アシネトバクター属による各種感染症に用いる注射剤です。

医薬品情報

b.グラム陰性桿菌用薬     (大腸菌,緑膿菌に有効) コリスチンメタンスルホン酸Na CL  Colistin Sodium Methanesulfonate ●メタコリマイシン(ポーラ)  顆粒:1g中200万u.カプセル300万u. ●コリマイシン(ポーラ)散:1g中200万u. ●オルドレブ(GSK)  点滴静注用:150mg [特]多剤耐性グラム陰性桿菌感染症  への最終救済薬. [効]内服:大腸菌,赤痢菌:感染性腸炎.  1回300~600万uを1日3~4回.    小児1日30~40万u/kg. 注射:大腸菌,シトロバクター属,クレ ブシエラ属,エンテロバクター属,緑膿 菌,アシネトバクター属(他の抗菌薬に 耐性を示した菌株に限る):各種感染症. ・β-ラクタム系,フルオロキノロン系  及びアミノ配糖体系に耐性を示す  感染症にのみ使用. ・原則,薬剤感受性確認の上使用. ・グラム陽性菌,ブルセラ属,  バークホルデリア属,ナイセリア属,  プロテウス属,セラチア属,プロビデ  ンシア属,嫌気性菌との重複感染  →これらの菌種への抗菌薬と併用.  1回1.25~2.5mg/kgを1日2回,   30分以上かけて点静.   Ccr      用法用量  ≥80   1回1.25~2.5mg/kg,1日2回  50~79  1回1.25~1.9mg/kg,1日2回  30~49  1回1.25mg/kg,1日2回又は         1回2.5mg/kg,1日1回  10~29  1回1.5mg/kg,36時間毎 [体内動態]注射:a.コリスチンメタン  スルホン酸,コリスチンの半減期は   夫々 ,0.7時間,4時間. b.尿中排泄:コリスチンメタンスル  ホン酸30.4% ,コリスチン7.9% . [慎]1.腎機能障害.Ccr<10:コリスチン  メタンスルホン酸,コリスチンの   半減期は11時間,13時間. 2.重症筋無力症→症状悪化. 3.高齢者. [注]ショック,アナフィラキシーに注意. [患]1.妊婦には有益性>危険性を判断. 2.注射:投与中は授乳を回避. [併] B.慎:a.ツボクラリン,スキサメ トニウム,ボツリヌス毒素製剤,アミ ノグリコシド系,ポリミキシンB,エー テル:同じ筋弛緩作用のため閉瞼不 全,頸部筋脱力,呼吸困難,嚥下障害等 のリスク増強. b.本剤,パロモマイシン,バンコマイシ ン,アミノグリコシド系は腎障害を悪 化させる→併用で作用増強. [副]注射:A.重大:a.腎不全,●腎機能 障害21%→投与中は3日毎に腎機能検  査→異常の場合は減量又は中止. b.呼吸窮迫,無呼吸, c.偽膜性大腸炎 D.注射:尿量減少,錯乱,精神病性障害, 運動失調,不明瞭発語,錯感覚,頭痛,浮 動性めまい,回転性めまい,視覚障害, 筋力低下,悪心,嘔吐,下痢,そう痒症,全 身性そう痒症,蕁麻疹,発疹,過敏症反 応(皮疹,血管浮腫),発熱,注射部位反応, 注射部位刺激感 内服:発疹,そう痒感等,悪心・嘔吐,食 欲不振,下痢等 エリスロマイシン,クロラムフェニ コール配合点眼液,眼軟膏 →1090頁

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