治療用ダニアレルゲンエキス皮下注「トリイ」10,000 JAU/mL・100,000 JAU/mL[コナヒョウヒダニエキス・ヤケヒョウヒダニエキス]
治療用ダニアレルゲンエキスは、コナヒョウダニとヤケヒョウヒダニという 2 種類の室内塵ダニから得られたアレルゲンエキスです。アレルギーの原因であるアレルゲンを少量から投与し、徐々に増量していくことで、アレルギー反応を弱めることができます(減感作療法)。ダニアレルギーによるアレルギー性鼻炎や気管支喘息がある場合に用います。
医薬品情報
●治療用ダニアレルゲンエキス(鳥居) 皮下注:10,000JAU/mL,2mL. 100,000JAU/mL,2mL. [警告]緊急時に対応できる医療機関で 減感作療法の専門医が使用. [特]a.室内塵由来のコナヒョウヒダニ, ヤケヒョウヒダニのアレルゲンエキス. b.アレルゲンの確認用に: 同じ成分のスクラッチ剤がある. [効]ダニ抗原によるアレルギー性の 鼻炎,気管支喘息への減感作療法. ・5歳未満は未承認. [用]1.投与前に,スクラッチテスト 又は特異的IgE抗体検査で ダニアレルギーと確定診断する. 2.希釈液1,000,100,10,1,0.1 ,0.01JAU/mL: 希釈剤を用いて用事調製. 3.閾値濃度を求める:0.02mL皮内注 を最低濃度から順次濃厚液へ移行し, 陽性発現最低濃度を閾値とする. 4.初回:閾値濃度,又は症状の程度から 閾値の1/10~1/100濃度0.02~0.05mL を皮下注. 以後1週に1~2回約50%ずつ増量. 0.5mLになれば→10倍濃度0.05mLとし, さらに次第に高濃度とし, 5.維持量:投与可能最大量を維持量 とし,1カ月1回皮下注. 症状に応じ適宜減量する. 維持量になったら 2週に1回を数回,以後は1ヵ月に1回. 6.増減,投与回数: 注射毎の状態を問診し, 次回量を増減する. ・喘息発作,鼻・眼症状の増悪,全身性 蕁麻疹,過大な局所反応には 増量しない. ・増量中は通常1週1~2回であるが, 間隔が長引いた時は,増量せずに 直前濃度の1/10~1/100とする. ・急速な増量は,入院又は それに準じた管理下でする. 7.製剤のロットが変更時:強い反応に 注意→前回投与量の25~50%に減量. 高濃度製剤は同一ロットでも ショック等誘発のため 注意して濃度を上げる. [禁]重症の気管支喘息. アナフィラキシー既往歴は慎重に. 未承認:悪性腫瘍,自己免疫疾患, 免疫複合体疾患, 免疫不全症等. [注]1.アナフィラキシー,喘息増悪時 の救急処置の準備をしておくこと. 2.投与後30分以上安静. 数時間,1~2日後の強い反応に注意. 3.症状改善しても,直ちに中止した時 →再発の可能性があるので注意. 4.非選択性β遮断薬投与患者: 本剤によるアレルギー反応強く発現, アドレナリン投与時,効果減弱. 5.三環系抗うつ薬,MAO阻害薬: 本剤によるアレルギー反応に処置時, アドレナリン作用増強. 6.ステロイド類: 免疫系抑制→本剤の効果減弱. 7.重症の心疾患,肺疾患及び高血圧症: 本剤のアレルギー反応の処置時 →アドレナリンで症状悪化. [患]1.妊婦:遊離ヒスタミンで子宮収縮 2.授乳しないこと. [副47%]A.重大:●アナフィラキシー 9%.:早期症状に注意. D. A.注射部位:●疼痛15%,●そう痒 13%,●腫脹11%,●紅斑6%,●注射 部位反応9%,●熱感6%,硬結,不快感, B.●咳嗽11%,喘息,呼吸困難,喘鳴,眼充血, 耳そう痒,鼻漏,くしゃみ,咽喉刺激感, 口腔咽頭不快感,紅斑,そう痒,足底紅斑,悪心, 嘔吐,頭痛,感覚障害,潮紅,リンパ節腫脹, 倦怠感,末梢性浮腫,発熱.