ベピオゲル 2.5%［過酸化ベンゾイル］

尋常性ざ瘡（ニキビともいう）では、毛穴に皮脂がたまり、P. acnes（アクネ菌）が増殖して慢性的な炎症を起こしています。ベピオ（一般名：過酸化ベンゾイル）は P.acnes に対する抗菌作用をもち、また、角層の剥離を促進することで、尋常性ざ瘡を改善します。

医薬品情報

５　ざ瘡(ニキビ)用薬
　病状の進展：皮脂の分泌増
　→微小面皰(初期)
　→毛穴に皮脂がたまる(白ニキビ)
　→皮脂が変色(黒ニキビ)
　→皮脂に細菌増殖(赤ニキビ)→
　膿がたまり傷口が広がり跡が残る．
　(気にして触らないこと：毛穴の詰
　まりを悪化させ炎症をひどくする)．
・アダパレン：表皮の増殖を防ぐ
　　　　　(毛穴つまりを防ぐ)．
・皮膚乾燥を防ぐため,保湿軟膏
　　(1180頁)で皮膚をカバーし
　　　(すり込まないこと)．
　その上から,アダパレン軟膏を塗る．
尋常性ざ瘡治療ガイドライン2008
　面皰：　　　１：アダパレン
　丘疹,膿疱：
　　軽症：　　Ⅱa：アダパレン
　　　　　　　　　 抗菌薬外用
　　中等症,重症：Ⅱb,Ⅱc：
　　　　　　　　　　アダパレン
　　　　　　　　　　抗菌薬外用
　　　　　　　　　　抗菌薬内用
　　最重症：　Ⅱd： 抗菌薬内用
　　　　　　　　　　抗菌薬外用
　欧米等で耐性菌を分離
　　→過酸化ベンゾイル製剤が
　　　　　　GLで推奨,標準治療.
・・・・・・・
過酸化ベンゾイル Benzoyl Peroxide
●ベピオ(マルホ)ゲル2.5%,15g/本
[特]a.生成ラジカルがアクネ菌,表皮ブ
ドウ球菌,黄色ブドウ球菌に抗菌活性.
b.炎症性皮疹の減少率72 %(偽薬41%).

[効]尋常性ざ瘡.
　　a.結節,嚢腫には用いない.
　　b.12歳未満に未承認.

[用]1日1回,洗顔後,患部に適量塗布.

[体内動態]塗布後→速やかに安息香酸
　　　→馬尿酸→尿中排泄.

[注]1.日光を避ける．
　　　禁：日焼けランプ,紫外線療法.
2.外用剤と併用しない→皮膚刺激.
3.漂白作用がある→髪,衣料に付着禁.

[患]1.妊婦には有益性･危険性から判断.
2.授乳中は用いない.

[副 43%]B.中止：接触性皮膚炎,
C.休薬：●皮膚剥脱(鱗屑･落屑)18%,
　　●刺激感14%,●紅斑13%,
D. 汗疹,違和感,皮脂欠乏症,ほてり,●
乾燥7%,そう痒,皮膚炎,湿疹,蕁麻疹,間

擦疹,乾皮症,脂腺機能亢進,腫脹,ピリ
ピリ感,灼熱感,血中コレステロール
↓,血中尿素↓,口角炎,眼瞼炎,白血球
数↓,白血球数↑,血小板数↑,血中ビ
リルビン↑,ALT↑.