新薬情報

書籍名:ポケット医薬品集(2014年版)

ポケット医薬品集

ロンサーフ配合錠 T15・T20[トリフルリジン・チピラシル塩酸塩]の医薬品情報

※書籍およびプリントとは異なるフォーマットで表示しています。

トリフルリジン・チピラシル塩酸塩
Trifluridine,Tipiracil Hydrochloride.
●ロンサーフ(大鵬)配合錠(モル比 1 : 0.5で配合)
(FTDとして) T15 :15mg,T20:20mg
[警告]次との併用で重篤な骨髄抑制
フッ化ピリミジン系(5FU,カペシタビン,テガフール,ドキシフルリジン,
ユーエフティ,ティーエスワン)メトトレキサート,ペメトレキセドフルシトシン,
[特]a.TPIはFTDの分解を阻害し本剤の血中濃度を維持
c.生存期間9ヵ月(プラセボ6.6ヵ月).
[効]切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌
a.標準的治療が困難な場合に限る.
b.フッ化ピリミジン系,イリノテカン, オキサリプラチンを,2回以上投与し無効に限る」
c.第Ⅲ相試験実施中.
d.一次治療・二次治療,術後補助化学 療法,抗癌薬との併用は未承認.
[用]a.下記初回基準量を1日2回朝食後,夕食後を5日投与,2日休薬を2回反復後,
 14日間休薬を1コースとし繰り返す.
         (適宜減量).
   体表面積(m2) 初回基準量FTD相当量
<1.07   35mg/回(70mg/日)
<1.23   40mg/回(80mg/日)
<1.38    45mg/回(90mg/日)
<1.53    50mg/回(100mg/日)
<1.69    55mg/回(110mg/日)
<1.84    60mg/回(120mg/日)
<1.99    65mg/回(130mg/日)
<2.15    70mg/回(140mg/日)
≧2.15    75mg/回(150mg/日)
b.投与開始基準,投与再開基準,休薬基準は添付文書参照.
c.1日50mgは朝食後20mg,夕食後30mg.
d空腹時は避ける
[体内動態]1.FTD:1.2〜1.9時間でピーク,
 半減期1.1〜2.4時間.尿へ1~6%排泄
TPI:1.7〜2.8時間でピーク,半減期は1.5〜4.1時間.尿へ20%排泄
2.食事の影響:空腹時に比べFTDのCmax(AUCに変化なし),
TPIのCmax,AUCは各々61%,56%,56%に低下.
3.TPIはOCT2の基質.
[禁]妊婦.授乳を中止
[慎]1.骨髄抑制.
2.感染症
3.腎機能障害
4中等度及び重度の肝機能障害.
5.高齢
. [注]生殖可能年齢→性腺へ影響.
[併]B.慎:→[警告]
a.他の抗悪性腫瘍剤,放射線照射等で骨髄抑制,消化管障害等の増強.
b.FTDはジドブジン,サニルブジン等と同様の活性化経路
→併用で両剤の効果減弱.
[副 96%]A.重大:a.骨髄抑制:●白血球減76%,●好中球減73%,●リンパ球減33%,●貧血63%,●血小板減41%,発熱性好中球減少症4%.
b.●感染症15%:敗血症,肺炎.
c.間質性肺疾患.
D. ●下痢33%,●悪心63%,●嘔吐28%,●食欲減退55%,●口内炎15%,腹痛,便秘,イレウス,
●疲労52%,発熱7%.浮腫,脱水,●アルブミン減10%,●血中ビリルビン増19%,●尿蛋白陽性11%,
●インフルエンザ様疾患7%,心房細動,心房粗動,心筋虚血,●頭痛5%,めまい,末梢性感覚障害,筋肉痛,
●皮疹7%,脱毛,手足症候群,そう痒,●体重減10%,●血中Na↓5%,鼻出血,尿糖陽性.

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