栄養サポート(NST)専門療法士

栄養サポート(NST)専門療法士とは?

健康を維持、または回復するためには治療と適切な栄養管理が欠かせません。通常、医師、薬剤師、看護師、栄養士からなる栄養サポートチーム(NST)は、すべての治療の根幹となる栄養療法を担っており、施設の大小を問わずその必要性が認められてきてい栄養サポートチーム専門療法士は、管理栄養士、看護師、薬剤師など指定された国家資格保有者が取得できる資格であり、それぞれの専門性を活かしつつ、他分野の専門家や医師と連携し、患者に最良な方法で栄養支援を行うことが求められます。

栄養サポート(NST)専門療法士インタビュー

栄養療法はすべての医療の基本。NTS専門薬剤師の資格はどんな施設で働いていても大きなプラスになると思います。

取得のきっかけ - もっと自分の知識を増やしたい。そんな思いから資格取得を決意しました。

資格取得以前から、勤務している今の病院でNSTの一員として活動していました。その中で、自分にもう少し知識があったらもっと良いアセスメント・プログラムを提案できるのではないか、そして資格があればコ・メディカル提案のドクターの受け入れが違うのではないか、そんな思いを抱いていました。最終的にはNST加算をとるために研修を受講しなくてはならなくなり、どうせ受講するのであれば資格も取ってしまえ、と(笑)。そんな感じで資格取得を決意しました。

難易度 - 勉強期間は半年くらい。でもそれ以上に実地での経験が生きました。

この資格を取るためには、まずは薬剤師など認定対象国家資格を持っていること。5年 (※)以上医療・福祉施設に勤務し、栄養サポートに関する実務経験があること。日本静脈経腸栄養学会主催の教育セミナー他学会参加して規定数以上の単位があること。認定教育施設での実地修練を行っていること。そして認定のための試験に合格していること。という条件があります。家族も子どももいる中で、集中して勉強する時間はなかなか取れませんでしたが、合間を見て勉強を続けました。薬剤についての問題は一通りの知識があれば答えられますが、資格名からも分かる通り栄養専門の療法士として、看護や栄養といった他分野の知識が問われますので、そこが課題といえば課題でした。ただ、日常の仕事の中でも、他の仕事の分野を知ったうえで提案を行っていかなければならない(そうでなければチーム医療にはなりませんから)、そんな働き方をしていますので、その中で学んでいたことが大きな力になりました。

(※)2024年度より申請に必要な実務期間は3年となりました

取得後 - 私の提案に対する他職種の方の受け入れ、信頼の厚さが変わったと実感しています。

仕事内容そのものは資格取得前と変わりませんが、たとえば私が提案したことに対し、取得前は『ちゃんと勉強したうえで言っているの?』『独りよがりになっていない?』と感じているような印象がありましたが、取得後は対等に話を聞いてもらえますし、評価をもらえていると実感します。NSTはどんな病院でも必要ですし、どんな患者さんにも栄養療法は関わってきますから、重要性は認められてきていると思います

この資格を目指す方へ - 患者さんの身になって考えたい、患者さんに寄り添う働き方をしたい、そんな方に目指して欲しい。

食べることは人にとって一番の楽しみです。それを取り戻せるような治療ができたら。患者さんの身になって、そんな風に考えられる方に、この資格を目指して欲しいと私は思います。また、栄養療法はすべての治療の基本ですから、資格を取るかどうかは別として、栄養に関心を持つことは医療従事者として大切なことだと思います。逆に言えば、どんな施設であってもこの資格を持つことは大きなプラスになりますし、これから重要度が増してくると思います。輸液の配合変化など薬剤師ならではの科学の知識が生かせるという面もあるんですよ(笑)

今勤務しているのが救急病院なので、次は救急認定薬剤師の資格を持つと良いかなあ、と思っています。患者さんのためにより良い提案ができるよう、周囲と協力し学び続けていきたいと思っています。

栄養サポート(NST)専門療法士の取得方法

栄養サポート(NST)専門療法士 取得条件

試験 会員・勤務歴・他の認定の有無 研修単位
実務3年
認定施設での実地修練40時間
学会・セミナーへの参加30単位
論文 学会発表 症例 更新(年)
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