認定実務実習指導薬剤師

認定実務実習指導薬剤師とは?

6年生薬学教育制度下の薬学生に対して、医療の現場における実務実習の際に指導ができる資格です。以前の薬学部は標準修業年限が4年間でしたが、平成18年の入学から6年間を標準修業年限とする課程が設けられ、薬剤師国家資格の受験資格は6年制課程を卒業、または卒業見込みの人にだけ与えられるようになりました。6年生課程では長期の病院や薬局での実務実習が導入されるようになったことから、薬学生を指導できる薬剤師が必要となり、厚生労働省は平成17年から補助事業として、実務実習指導薬剤師の資格を設定しています。平成22年からは日本薬剤師研修センターの独自事業として実施されおり、資格を取得するためにはワークショップや講習会を受講し、修了することが必要です。こうした研修に参加することで自分自身のスキルアップを目指せるほか、体系化された指導方法を学ぶことができます。

認定実務実習指導薬剤師インタビュー

実習生を指導できるプロフェッショナルとして 職場の人から信頼されるようになりました。

取得のきっかけ - 学生時代に実感した教える喜びが取得のきっかけに

小林晃洋さん 東京薬科大学卒業。2つの調剤薬局を経て、現在は薬剤師としての業務を行うほか、薬局本部のマネジメントや在宅医療部門の営業なども担う。

大学生のときにアルバイトで塾講師をしていたのですが、その際に自分が教えることで生徒がどんどん問題を解けるようになっていく姿を見て、教えることの楽しさを実感できた経験がベースにあります。薬剤師になって10年近く経った頃、先輩に「育成に興味がありそうだから、取得してみたら?」とすすめられ、勤務先が実習生を受け入れていたこともあり、取得することにしました。

難易度 - ワークショップと講習会を修了すれば認定されます。

薬剤師としての実務経験が5年以上あるといった条件をクリアし、ワークショップと講習会の研修を修了すれば、試験などはなく認定されます。研修では薬剤師としての心構えや心理学、コミュニケーション術、実際の育成に関する技能についてなど、幅広く学ぶことができます。ワークショップでは丸2日間指導方法などについて学ぶのですが、初めて知ることばかりだったので新鮮で充実した時間でした。

取得後 - 実習生の精神面もサポートできるようになりました。

資格を取得する前から実習生の指導をすることはありましたが、単に技術を教えるだけではなく、精神的なサポートも必要だと感じていました。薬学生にとって薬局での実習期間は緊張の連続でつまずいてしまうことも少なくないのです。資格を取得するための講習会やワークショップでは心理学なども学べたので、実習生の精神面をサポートするうえで非常に役立ちました。また、実習生に対してだけではなく、職場の後輩に指導したり、コミュニケーションをとったりするうえでも資格が役立っています。

職場の人たちからは、実習生や新入社員などに教えなければならない状況になったときには「小林さん、お願いします」と信頼してもらっています。

自分自身、薬剤師になりたての頃は、失敗をするたびに「向いていないんじゃないか」と落ち込むことがありました。誰でも最初は自信を持てないもの。失敗を含めた自分の経験を後輩たちに伝えていくことが、現場で即戦力となるような薬剤師を育てることにつながると思っています。

今後は薬剤師としての専門性を高めていくのはもちろんのこと、薬局の会社としての側面、例えば経営やマネジメントという面にも興味を持っています。その意味でもこの資格は自分の薬剤師としての幅を広げてくれたと思っています。

この資格を目指す方へ - 相手の成長は自分のスキルアップよりも何倍もうれしい。

薬剤師としてのスキルアップを目指す方は多いと思います。認定実務実習指導薬剤師は、薬剤師のスキルアップとは直接的に結びつかないような印象を受けるかもしれませんが、教えることで自分自身も改めて勉強でき、結果的にスキルアップにつながります。また、自分が教えた相手の技能や考え方が成長していくのを感じられるのは、自分がスキルアップするよりも何倍もうれしいものです。ぜひ多くの薬剤師の方にこの喜びを知ってほしいと思います。

認定実務実習指導薬剤師の取得方法

認定実務実習指導薬剤師 取得条件

試験 会員・勤務歴・他の認定の有無 研修単位
実務5年
勤務継続3年
ワークショップ、講習会への参加
論文 学会発表 症例 更新(年)
6

認定実務実習指導薬剤師に関するお問い合わせ

認定団体WEBページ
日本薬剤師研修センター

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